平和
見てないところで失言してたガルくん
ガ「そう言えば初期案では存在すらしてなかったんだよね」
白「あん?そもそも学校の奴らって理科の先生と…あいつくらいしか考えてなかったろうが」
ガ「流石にそれからどんどん増えていったけどな。…学校以外のが。ところで死ぬ可能性あったの知ってる?」
白「ヤメロ!子孫出てきて能力が若干違うやつになった話はするな!」
ガ「www」
ガ「続いて割と考えた当初から居た黒堀くん」
黒「アア…確かもっト大人だったヨな」
ガ「うん…ww。彼女助ける目的は一緒で俺の太陽がァ!!みたいな事叫ぶんだったよな」
黒「ケッなかなか渋いジゃねぇカ」
ガ「ほんと?お前は本当に太陽見た事あんのかァァ!?って言うんだけど」
黒「俺の熱い勇姿をヨ、もっト見せテやりたかったゼ」
ガ「ふーん…」
黒「オっと詰まんねぇ思いサせチまったみたいダな。今日はモウ行くけどヨ、今度会ウ時はモっと漢上げてくるカら楽しみにしテてクれヨ!」
ガ「ふん…面白いやつ」
1限目。教師と生徒の声が途切れない程度に聞こえる教室でガルは、腹を鳴らした。いつもはスカした態度で「はぁ…やだねバカ共は下らない事ばっかりしてさ」みたいに周りには目もくないからちょっとくらい慌てるのを期待したんだけど、動じてない。少しくらい反応を窺うかとも思ったけど、守君の動いた耳が視界の端に映って一瞬注意が向いただけでその他大勢なんかの事は気にもしてない。ただ、何の因果か理科の授業だけは黒板を写すだけで済まさず見入っている。御子柴先生の授業は分かりやすいからちょっとだけ理解出来る。勉強しないのは勝手だからいいけど高校辺りで苦労すれば良いのに。このおぼっちゃんが!
………登校から下校までの標的の行動メモ。標的の学校での活動には特別違いはなく癖の少ない性格で徐々に交友関係を拡大していっている。最後に今日目に付いた不自然な点を挙げると、昼休憩に姿を消した後、補食行為を完全に辞めた。これは昼食を除く計6回の栄養補給によって満足に至った可能性と、歯磨きしたから。と家畜化に成功した縞模様の猛獣が語った説が有る。
もう1つ、交友関係について。標的は声を掛けてみたら結構砕けてた系で通してはいるが白髪の要注意人物とまで交友関係を築いている。また、恐らくその過程で隷属に成功したらしい人工衛星と同じ名前の種類の鳥人も確認。この事から思いっきり猫被った性格なのは確定。
「…あ!」
「…?」
1日のメモを殴り書きし終わったところで隣から驚き慣れた様な声が聞こえた。
「ん?いや、また商品の代金返し忘れただけだ」
いつもの事だったので聞き終える前に珍しく徒歩で帰る標的のあとを追う事にした。背後でいつもの声が聞こえる。
「明日でいいか」
先生に入部届けは出したし、my椅子で精神の安定を保った鳥も振り切った。事件なし事故なし魔獣なし。時間も余裕有り。なんて順調な1日なんだ…!心なしか毛艶も戻って来てるし、さっさと待ち合わせ場所に行って軽食を楽しむのも有りかもしれない。
(なぁなぁ…気付いてる?)
(気付いてない気付かない何も起こってない。いやだ)
(ええ!?最後までたっぷり私情で満たされてる!)
大体ね?英雄君。こんなに平和な国?町?もそうそうないよ?老婆心だと思うけど教えてやろう。だってドラゴンがあれだけ出現して次の日にはほとんど落ち着いてるからねこの町。俺はドラゴンが1匹出現して撃破までしたのに1ヶ月くらいしか話題に残らなかった国を知ってるからね。まぁ他国は興味津々だったけど。それが普通だとも思うけど。
(だから気にしなければどうと言う事はないんだよ。幸いシャルウェラと言う最大戦力もあるし)
(え!?ウェラちゃん!?は?)
何で怒ってるんだ…めんどくさいやつ。
荷物を全て部屋と学校に置いて登校しているガルは手ぶらで事前に指定したカフェに到着した。時間は20分前。待ち合わせにはギリギリに行くタイプだから実は結構珍しい。しかし当然人によっては普通と答える人も居る訳で、奥の席でこちらに手を振っている熊の姿を見つけた。
「よ!何か奢ってやろうか?それともいきなり核心の話したいか?」
「話が早くて助かる。何で俺が英雄サマだと思ったか、教えてくれよ」
面白そうにフンと鼻を鳴らすとベルは話を始めた。
「せっかちだな。…罰月丸日。今日ルーが手紙付きの子供を拾って帰ってきた。手紙の通りクエラの子供と言われるとなるほどと言うしかない。早速捜索隊を編成した」
おや…語られて無い部分から始まった。ベドの日記じゃないか。疑惑を裏打ちする明確な証拠を持っているんだね。
「一週間後。疑う余地はないがDNA鑑定はさせてくれない。する必要はないか。嫌うなら諦めよう。学力、身体能力共に問題無し。特にラックに食らいつく運動能力には目を見張る物がある」
そうそう。放置してたのかどっかに忘れてたのか次の日付は1ヶ月後くらいだった筈。
「お客様。ご注文はどうなさいますか?」
「これください」
「1ヶ月後。ガルがとうとう懐いた。昨日から雛鳥みたいに後ろを付いてくるようになった。俺が居ない時は大体ラックの所にいる。こうなったらかわいいもんだ。さっき両手で顔を揉んでやったらめんどうそうに「何?」って言われた。ソフィーにも後で教えてやらねば」
「…ふー…もういいよ」
「どれどれ」
ベシッ
「あ?」
「すんません」




