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一匹の獣人が神になるまで  作者: 狐魂
第3章~その掌で踊る竜~
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暗黒②

実は1番ヤバいかも知れない人①


レ「ふんふん…甘くて良い香りだな」

ガ「そうだろう?その『紅茶』。実はその飲み物に含まれるカフェインは…『毒』だ!」

レ「なに!?」


 台所にて

レ「ふんふん…それは何を垂らしているのだ?」

ガ「これか?これは『洗剤』。おっと、柑橘系の匂いがするからって飲むなよ?『毒』だからな」

レ「なに!?」


 風呂場にて

パリィン…

レ「ふんふん…なんだその白くてどろっとした液体は?」

ガ「…。これは『シャンプー』といって」

レ「『毒』だな!」

ガ「うわぁああああああ”あ”あ”あ”!!!!」

レ「な…なんだ!?『毒』か!?」

ガ「何だバカの一つ覚えか…魔方陣を何事も無かったかのように突破されて裸を見られた事より衝撃的過ぎて少し取り乱してしまったじゃないか」

 闇夜に紛れ金毛が矢よりも速く駆け回る。平野を突き抜け林を音も無く動き回る。その動きは****の目に映る事なく忍び寄り風の様に突然現れる。

 刹那の煌めきの後、血が噴き出す。硬い*が血液の噴出と共に宙を舞い、月明かりを乱反射しながら地面に落ちる。

 襲撃者は現れた時と同様、既に姿を消していた。


 「…。…。」

 ガルは頭痛と頭痛に付随して湧き上がる不快感を感じながらゆっくりと目を開けた。下手な鉄製品より重い成人男性かそれより大きいサイズの中レグナスを押しのけ体を起こすと枕元にあるスマホで時間を確認する。

「…」

 眩しさに目を細め確認すると1時48分、疲れていた事もあり直ぐ眠れた事を踏まえても大体10分程の睡眠時間だった。なるほど。前回は1週間前、千年の眠りから醒めた時に見た夢と同じ内容。つまり、あと999年と364日寝ればフルで見れるという訳だな。

「…?」

 屋敷も寝静まった静寂の中、案外いびきのうるさくないレグナス以外の音を、物音と言うには微かな音を耳が拾った。スマホの光を当てるとそこには…


ゲゲゲゲゲゲケケ!


 揃いも揃って脱走しているペット3匹がレグナスの持ってきた毛布の上からこちらを見ていた。2回目の人生で1番怖い瞬間かも知れない。


 (…あー…朝ごはんが俺を呼んでいる…今日の朝ごはんなに〜?)

(血も滴るいいお肉を使ったサンドイッチと鱗までカラッと油で揚げた鱗揚げ?そしてポン酢を一気以外の選択肢はない)

(朝から重っ!ってレグナスいねぇ!?えっ…いや…流石に鬼畜過ぎない…?)

(何を寝惚けてるんだ。ドラゴンの鱗は油で揚げた程度じゃ熱すら通さんぞ)

(普通にすげぇ)

 そうだな。空も飛べて壁をすり抜ける割には今も椅子に座るし、魔法でも傷つけられない上に特定の人物にのみ過干渉してくる霊体と比べると劣るけど。

「…来ると思ってたよ」

「そうね…!まんまとおびき寄せられたわ!食欲をそそるパンの焼ける香ばしい香りと独特なマヨネーズの匂いが甘い玉子と脂っこ過ぎないお肉の芳香の相乗効果を伴って漂ってきたのよ!まるでケモノの狩りだわ!」

「朝から元気じゃのう」

「あっ!おじいちゃんおはよう」

「ロイドさんも企業の方が日々改良を重ね消費者に買って貰える様に作った人類の叡知の結晶たる加工食品をただ焼いただけの朝ごはん食べますか?」

「うん。わしも久しぶりにいい匂いがして目が覚めたからね。いつもより早いがお腹が減ってしまったようじゃ」

 なんかほのぼのしてるけど3日目くらいに魚のフライをした筈だから2人共工事の音がうるさくて目覚めたんだろう。ほら、あのライトがゆっくり降ろしてウェラさんが7割くらい消し飛ばして処理したというビル辺りで復興作業が始まってるし。

「はい…モヤシひと袋に卵1個、ハム2枚、マヨネーズ5グラム混ぜて炒めたヤツです」

 そんな謎の炒め物を見た2人の顔が引き攣った。流石に余り物でなんとなく作ったものなのでメインは別にある。先程NTに丁寧に匂いレポしてもらった通り、食パンにハム玉子マヨネーズの順で乗せて焼いた…

「モヤシ炒めです」

 前述の食材に反旗を翻したモヤシが全てを覆い尽くし皿の上には溢れんばかりのモヤシ炒めが乗せられている。1品目はともかくこっちはモヤシでパンを隠しただけなので救いがある。俺は今丁度起きてきたレグナスに食べさせるけど。

「もっしゃもっしゃ…」

「ヨシヨシレムグムナムス。いい子ポイントを2ポイントあげよう」

ユ「藪から棒だけれど、みんなはどんなお風呂が好き?」

ロ「ほんとに藪から棒っスね」

レ「我は全身が浸かれる広く深いフロが良い」

ユ「ならロイド邸がオススメね。ローグちゃんは?」

ロ「俺はそうっスね…二人でゆったり出来るくらいがいいっスかね」

ユ「ならロイド邸がオススメよ。個室もあるもの!露天風呂よ」

ロ「金持ちの道楽に意味を求めても無駄っスよね」

サ「私わぁ…足が冷たくなるのが嫌ぁ。それにぃ家庭で入る温泉でもぉ…シャワーわ誰にも見られずにしたいなぁ…なんて…?でもって?24時間入れるといいと思いまーす」

ユ「あら!それならロイド邸がオススメよ。天然の温泉だからずっと湧き続けててマイナスイオンが凄いのよ~」

レ「あやつはそんなところで転げ回っていたのか…」

ユ「シッ!ダメよレグナスちゃん。前書きに触れちゃ。思い付いたが最後、70度くらいまでなら性格を曲げられてとんでもない事させられるわよ」

レ「なんと…ッ!」

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