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一匹の獣人が神になるまで  作者: 狐魂
第3章~その掌で踊る竜~
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【人類】最強

 ドアノブを回すとガチャリと音が響く。不思議な事に外には付いてないんだよね。初見では絶対わからない巧妙な隠し方で手を入れる部分がある。明らかにこの音に反応した外の人に対しての罠だと思う。ほら、早速掛かった。

 「あいた!?」

「その声はシャルウェラさん…ですよね?」

「間違いないよ。そう言う君はガル君。どの姿が本物でどんな姿がお気に入りかはこの際気にしないさ、しかしこちらからしたら不便だとは思うよ」

「そうですね。入ります?」

「ふふ…上がらせて頂こう。君の予定を聞いておかなければならないからね」

 始めから家で話し合いをする予定だった様で軽やかな動作で靴を脱ぐとノーステリアとレグナスが居るリビングへ向かった。

 こうして比べてみるとあの正子(ヤバイ人)と背格好が似ているなと思った。肩より下くらいの長さの髪とか洗練された立ち振る舞いとか。どちらも身長が180は有るだろう。だまし絵に反応してガッて受け止めたりしたら多分あっちの方だと勘違いした。姉妹と言われたら納得する、それくらい似ている。

 確か方向性は違えど生き方が似ているからとかそんな事書いてあったな。なんだっけ…"ウェラウェラについて語るスレ”だっけ。

 1つ見分ける特徴としてアレは制御し切れない殺気を放出してるけど、こっちは常に活き活きとした生気を発しているというくらいか。白コーデで服の丈はギリギリ、体のラインが出るというセンスは生活が充実していないと出来ないだろう。冬に着る服ではないけど。

「!!お客さん今私お掃除が終わったところです!何かお菓子出しますけど何がいいですか!?」

「君がノーステリアちゃんだね?ロイドさんから自慢の孫だって良く自慢されるよ。拙者はシャルウェラ。なんとでも呼んでくれて構わない」

 2度目の緊急作動は脳に多大な負荷が掛かるらしく最初から最後まで違和感しかない文が口から出た。それ以前にレグナスが居るのに女子力は続かなかったのか…。

「人前でしてもいい話ですか?」

「先程の日常に於いて使われない筈の機能といい君は何か恥ずべき隠し事でもあるのかな」

「答えを求められたならば答えますよ。残念ながら社交性が高い方ではないので」

「ふふふ…。今日はついさっき出来た仕事が早く終わったんだ。残りの者を代表して確認に来ただけさ。入るだろう?守護者に」

「ええ。明日の16時から17時は予定がありますがそれ以外なら何時でも」

 向かい合ってみてこれが最強と謳われる人物かと思った。今まで出逢った"最強”とはやはり少し異なる、人間ならではの惹かれる感情と近寄り難い圧倒的な存在感が混在している。そうだな…剣の天才と"最強種族”、サタンを混ぜ合わせた様な感じ。これから最強種族(レグナス)だけ取り出したら逃げるに決まってるよな。しっかり第六感ってあるんだ。俺は何も感じないけど。

「その時間だと学校が終わったすぐ後になるね。理由を聞いても大丈夫かな。言いたくないなら聞かないが」

「隠す事でもないですよ。ただ、1度話しただけの関係の成人男性と飲食店で会い、少しお話しながら時間を過ごすだけです」

「…。それはパパか「シャルウェラさん!カステラでよかったですか!?昨日の番組でも紹介されてたとってもおいしいやつです!」

「ありがとう」

「じゃあ俺は皿を用意しよう」

「これは拙者も見た事がある。驚く程の透明感で口触りもよく蕩ける食感が売りと聞いた。高級品の様だがそこまで気を使う必要は…ここは素直に感謝しよう。ありがとう」

 そう言うと顔に薄く笑みを浮かべ少しの間目を閉じた。

パサ…

「あ…」

「ほう…これが噂の…仄かに香る甘い匂い。拙者の目では捉えられないこの透明感。テレビで見た通りで驚くばかりだよ」

「え!?え!はいそうですよね!私もそう思います!」

 そこでノーステリアはパンと手を叩いた。

「どうぞ真ん中を食べちゃっていいですよ。ほら凄くおいしそう!」

 シャルウェラが音に反応して自分の方を見た瞬間、ノーステリアは後ろに隠したカステラをテーブルに、客の目の前に落ちた包装紙に1切れ乗せた。どこでそんな手癖の悪い事覚えたんだ。

「おお!指し示されてやっと見えた。君はとても良い目をしているね」

「え?へへへ…ありがとうございます。レムグナムスさんもどうぞ」

「お皿、持ってきました。それと…ナイフとフォーク、どうぞ。自分で取ります?」

 そう言うとガルはシャルウェラから離れ残りの3人に皿とナイフとフォークを配り始めた。全員から何故!?という視線が送られてきた。

 ノーステリアはシャルウェラの視界が塞がれた瞬間カステラの残りを置き換える事を忘れなかった。

「全員に行き届いた様だね。では…いただきま〜す!」

 番組で悪質にも保護色の様にして見えずらくしていたこの商品だが普通に見ても普通においしそうだ。その証拠だろうか、かなり嬉しそうないただきますが聞こえた。その後こちらに視線が集まったのでナイフとフォーク両方を使って食べてみせた。それを見た2人は同じくナイフとフォークを使う事を余儀なくされた。レグナスは素手だった。

ロ「最強シリーズとか初めて聞いたんスけど」

ユ「そうね。言ってないもの」

レ「そうか我は最強だったか」

ユ「竜王が最強の龍。私は異世界ユグドラシル最強よ」

レ「自分の名前が世界なのか?」

ユ「そうなのよ!子供たちが付けた名前だけれどね。大体そう呼ばれるわ」

ロ「ガルさんは?ガルさんは?」

ユ「ないわね」

ロ「え?」

ユ「出来事を知っているのは侵略者の私たちだけだからよ。その私が名付けるとしたら失楽園の最強…なんてどうかしら?」

ロ「いいっスね!」

レ「最強が付けば何でも良さげだな?」

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