どこへ行こう 1
マモルは傷が治るまで、しばらく家で静養する。
僕は、夏休みの予定が何もなくなり、急に暇になった。
また、今年も、去年と同じように、暑い部屋でだらだらとテレビをつけたり消したりして、過ごすことになるんだろう。
僕はため息をつく。
マモルの船は、もう使いものにならないらしい。
だから、マモルは傷が治ったら他の人の船に乗る。
僕はマモルの船以外手伝いたくない。(本当は、しばらく船には乗りたくないんだけど)
僕は何もすることがない。
事故後、マモルの家には行きづらくなったし、お見舞いというのも気が引ける。
本当ならマモルと船に乗って、有意義な夏休みを過ごすはずだったのに。
そう思うと、余計につまらなく、退屈に思えてくる。
友達に電話しょうか、でも、面倒くさい。
僕はすっかりやる気を失っている。
そう言えば、姉さんもこの頃元気がないように見える。
夏バテかな。でも、変なんだ。
おしゃべりな姉さんの口数が減ったし、あまり笑わなくなった。
遅くまで起きていて、家では飲まなかったお酒なんて飲んでいる。
そんなことは今までになかった。いつでも元気な姉さんなのに。
もしかしたら、男に振られたのだろうか。
みんながイケメンと言うだろうタイプの、あのにやけた嫌なヤツ。
ちょっと、背が高くて足も長いだけだ。あんなのはきっと、性格が悪いに決まっている。
女はどうして見た目にだまされるんだろう。




