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事故の後 3
昼過ぎから、本格的に雨が降り出した。
その雨の中、ママさんとマモルが菓子折りなんか持ってやってきた。
マモルの頭に巻かれた包帯が痛々しかった。
マモルは青白い顔をして、船の事故のことを姉さんに謝った。ママさんも同じように頭を下げる。
他人行儀であまりにもよそよそしく、僕にはまるで2人が別人のように見えた。
僕が口をはさむ余地もない感じだ。
もう、前のように2人に甘えられないようなそんな気さえした。
もし、姉さんが二2人を責めたりすれば、それは決定的になるだろう。
僕は、ドキドキして成り行きを見守った。
しかし、僕の恐れとは反対に、姉さんはとても優しかった。
2人にお見舞いの言葉を言って、もう、気にしないでと言った。
僕は胸をなでおろした。
今日の姉さんはいつもと違う。いいように違っている。
僕は姉さんに感謝した。




