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金曜日:僕は……③

今回は短いです

 俺の上から降りたこよみに手を引かれ、俺たちは部室の外に出た。

 未だに頭はショートしたように今何をすべきか分からない。こよみに『彼』と称されるような男なら、こうしてこよみに手を引かれていてはいけないだろうと思うのに、足が、手が、心が思った通りに動いてくれない。衝撃で完全に取り残されたままだ。


「……今夜はありがとうございます。おやすみなさい!」


 ソフト部の部室に施錠するや否やこよみはそう言い残してダッシュで帰ってしまった。

 俺は未だに案山子のように呆けて立ち尽くしたまま、1人真っ暗な学校に取り残された。或いは彼女を追った方がいいのかもしれないが、無理だ。膝が脱力してガクガクと震えてくる。駆け出そうにも、足に力が入らない。

 呆然としたままの俺への気付けのように、ポケットで携帯電話が震え出した。取り出しロックを解除すると秋人からのメッセージがあった。


『今日はちゃんとノースロー調整で済ませたよ。それと舞ちゃんから”いつもの河原で舞ちゃんが待ってる”って伝えて欲しいと頼まれたから行ってあげてね』


 この時間に送ってきたということは、2人ともこんな時間まで身体を動かしていたということだろうか? 遅くまでご苦労なことだ。

 今日はこよみのために時間を使うことを明言した上で、あらかじめ秋人に舞の調整をお願いしておいたが、あいつはちゃんとやることをやってくれたみたいだな。


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