《0ー1》
書き足し文(分)
2人はTV画面を見ながら朝食を食べていた。
コレも今となっては珍しくない。
週に1回は誰かと食べている。
テレビの中でアナウンサーがVTRの振りをしていた。
カットが変わりナレーションの声と共に映像が流れる。
「コレも声優の仕事なんだよなぁ……」
「アナウンサーがやったりするから、必ず声優ってワケじゃないと思うけどね」
「まぁニュースはね。バラエティーとかさ」
「あぁ…」
あんまりコイツの事掴めてないんだよなぁ…
恵一はご飯を口に運びながら考えていた。
「ねぇ」
「ん?」
「……朝食までご馳走になって言うのもアレなんだけどさ」
「うん」
「何もしてないよね」
「は?」
「だから、私の身体、寝てる時手出したりしてないよね!」
「おまぇ……寝てる時の姿、写真で撮ってやろうか?」
「それはやめて」
「あんなカッコで寝られてても逆に困るし」
「っ、ぐぅ…」
涼子の顔が歪む。
どうやら自覚はあるらしい。
「もういい」
「あっそ、」
「こんなヘタレに度胸なんてないって、最初から分かってるし」
「……結構、ひどくない?」
まぁヘタレだと、自分も思ってるけどさ…
涼子の言葉に多少ヘコみつつ、授業の事を考えていた。
「今日は収録だろ、イケるかなぁ……俺」
「まぁ大丈夫でしょ」
「あのセンコー、俺に対するダメ出しが厳しすぎんだよなぁ」
「あんたって言うか、私達のグループだけどね」
「いや、特にオレじゃない?」
「こないだはね。前、私もコッテリやられたし」
「あぁ、確かに」
「楽しくアフレコしたいよなぁ〜」
恵一は背伸びしながら背後に倒れた。
「他の班はめっちゃ楽しそうにやってるじゃん」
「そうだねー」
「ブースの中、どんな感じなのかなぁ〜」
「一回見てみたいよね」
「だね」
スマホのバイブが鳴る。
「ヤバっ、そろそろ行かなきゃ」
「コレ、どーしたらいい」
涼子は食べ終わった食器を指差す。
「あぁシンクに入れといて」
「りょ」
「先、出てていいよ。着替えてから行くから」
「外で待ってる」
「あぁ…」
涼子はシンクに食器を持って行き、カバンを持って外に出た。
恵一は洗濯済みの服を収納しているケースからテキトーに服を選ぶ。
身だしなみは大事だからなぁ
寝間着を脱いで服を着替える。学校の講師がいつも口うるさく言ってくるのだ。
恵一はワックスで髪を整え、荷物を持って外に出た。
「わりー、待たせた」
「行こ」
今日は1人で寝れるかなぁ。と涼子の隣を歩きながらおもうのであった。
説明を極力減らして、セリフ増やしてみました。
どうですかね。