バカだった…
今回は早く投稿できました!
どうぞ!
~小陰side~
「それにしても、きれいな声なんね。紫苑の声って。なぁ、彼鳥」
「あぁ、すっげーきれいだよな。こう…心に響く感じ」
私は赤くなってうつむいてしまった。生まれて初めてこんなことを言われた。
しかも男子に…
「そ、そんなことない!歌は好きだけど、人前では歌えないし、第一初めて聞かれたのがあなたたちなんて…最悪…」
最後は失礼なんで小さい声で言った。
「え!?何!?最後『最悪』って言った!?うわ~マジ傷つくわぁ~…」
飛来君は本当に傷ついた感じの声で言った。
「だ、だってみんなの前で朗読されたのよ!最初からうるさくてギャーギャー騒いで!挙句の果てに人が気づかないのをいいことに歌を聞いてるし、すごーくうっとうしいの!!
いい加減にしてもらえる…?」
「……え?」
「……は?」
二人ともポカーンとしている。特に飛来君は口をも開けている。
相当驚いている様子だ。
私は、はっとした。しまった…思っていたことが全て口から出てしまった…
「まぁ、とにかく私はあなたたち2人が嫌いなの。わかった?わかったらこれ以上私に付きまとわないで!」
私は言ってしまった後悔と気恥ずかしさで早口に告げて去ろうとした。
1秒でも早くここを立ち去りたい気持ちでいっぱいだった。
でも、その時
「待てよ…」
飛来君はそれを許さないと言うかのごとく私を止めた。
「な、何…」
「お前今までそんな風に思いながら、全てため込んで黙ってたわけ?
バッカじゃねーの!」
「そうだよ。言いたいことはきちんと言わなきゃ。俺たちが紫苑に付きまとっていた訳知らないの?まぁ、知らないよね。俺たちがつきまとってた理由。それは…」
「紫苑をクラスから浮かせないためだよ」
2人は真剣な面持ちで言った。
「…え?今なんて言ったの?」
他にも言ってやりたかったのに、やっと言えた言葉はこれだけだった。
飛来君はあきれた声で言った。
「だ・か・ら浮かせないためだよ、お前を、クラスから」
「彼鳥…文法おかしい…」
天台君がツッこんだ。
「何で?いつも浮いてんじゃん。人の話についていけないし、ファッションもダメダメ、挙句の果てにめがねにおさげだよ。浮くにきまってるじゃん」
「いや…話飛んでるし…」
またもや天台君がツッコミを入れてきた。
「こほん。まぁ、その浮いている私をどうやって浮かせないようにするつもりだったの?」
「あっ…いや…その…」
飛来君は言葉を濁らせた。言うんだったら早くしてほしい。
「俺たちってまぁ、こんなだし騒がしいから目立つじゃん?だから紫苑の近くで騒げばみんな紫苑の存在は見えるわけだし忘れないと思ったんだよ」
言いながら髪を指した。
飛来君と天台君の髪は金髪だ。居るだけで十分目立つ。
そしてその後を天台君が続けた。
「だから僕たち、騒ぐときはいつも紫苑の近くに行ってたんだよ」
なんとなくいつも絡んでくる理由が分かった。あんなにうっとうしく思えるほど絡んできた人は今までに居なかった。うっとうしいと初めて思えた。それと同時になぜかうれしいと思った時もあった。アノ時以来こんな経験がなかったからわからなかった。
「私って…馬鹿だ…」
こんなにも私のことを考えてくれていた人に嫌いと言った。
一回口に出した言葉は取り消せない…最低だ。
そう思った瞬間涙が溢れてきた。
はい!
いや~今回は早く投稿することができました!
この話を書いていてつい感情的になって出してしまった言葉により友達を傷つけてしまったりしてるんだろうな、ってほとほと思ってしまいました
友達関係って大変だなって思います
小陰の思ってた『アノ時』とは…2章目に入ってから書きたいと思います
私的に彼鳥の方が好きです(^ ^)
なんか友達に見せるとタイプが分かれるんですよね(- -;)
友達系か親密系か…悩みどころです(笑)
それではまた誤字等の報告をしてもらえるとありがたいです
感想のほうもお待ちしております