異世界生活記録 序
この作品はカクヨムでも連載しています。
おそらくカクヨムの方が速く公開してると思うので是非そちらでもみていただくと嬉しいです。
青いジャージを着た黒髪で平凡な高校生が
薄暗い部屋の中、一人スマホの画面を眺めてい た。
俺の名前は時城ユウ(ときしろ ゆう)、普段学校に行かない引きこもりだ。
と言ってもニートではないんだ。
【失敗ログ:1021】
【選択ミス:守備判断】
【結果:NPCの○亡、世界の崩壊】
「またか...」
俺はため息をついた、何たってこのゲームは制作者が兄に『簡単なゲームばっかだな(笑)』という煽りからムキになって作ったクソゲーだからだ。
「これ作った奴性格悪すぎだろ」
片手にスマホ、もう片手にポテチをつまみながら画面とにらめっこだ。
俺は高校生(引きこもり)ながら仕事がある。
だから学校に行く必要がない(言い訳)。
それはプレイヤーが失敗したデータのおかしな点映像と数値だけで記録、保存することだ。
実際にコントローラーを握ったことはないゲーム初心者だ。
画面をスクロールしていくと、一つのログが目に入った。
【最終失敗ログ】
【更新者:観測者】
他の失敗ログとは違った。
バグか?それとも隠しイベントか。
考える前に胸の奥がざわついた。
嫌な予感、だが目を逸らさない。
「世界を更新しますか?」
新たに画面に現れたのはこの一文だった。
「更...新?」
意味は分からない。
それなのに、
なぜかこの選択肢が、
自分に向けられている気がした。
「……逃げたら、終わりか」
誰に向けた言葉かも分からないのに
俺は格好つけて画面をタップした。
次の瞬間。
スマホが、白く光った。
熱。
視界の歪み。
足元が、消える。
「……っ!?」
部屋の景色が引き伸ばされ、
音が遠のく。
最後に見えたのは、
画面に浮かぶ淡い文字。
【更新開始】
【記憶制限:適用】
「えっ、ちょっ...まっ」
――そして。
目を覚ました時、
俺は石の冷たさを感じていた。
意外とひんやりしていて気持ちいい。
青い空。
知らない自然や生き物たち。
からだを起こすと腰には1本の剣があった。
服はそのままのジャージだった。
「えっ?何?俺ってジャージで異世界攻略でもすんの?」
この状況に理解が追い付かなかった。
ただ、この世界にどこか違和感を感じていた。
「俺スマホも金もねぇんだぞ?」
金のない系主人公なんかなりたくもない。
変わりにあるのは謎のカードだけだった。
読めないはずの文字もなぜか読めてしまう。
「異世界文字読める俺、んっカッケェ~」
そのカードには「冒険者証明書」と書かれている。
大きな影が映り、俺は空を見上げるとそこには巨大な霧のようなものがあった。
実体はあるはずなのに姿が見えない。
「あなた、何をしているの?」
俺が夢中でみていると後ろから声が聞こえた。
後ろを振り返ると銀に近い金髪の顔の整った美少女がいた。
今までの引きこもりのせいで言葉がでない。
「今のルグルガは危険なの。伝えられてない?」
優しい柔らかい声だった。少し幼く感じる声。
「えっと、ルグルガって?」
やっとの事でかすれた声が出た。
俺がそう訪ねると彼女が不思議そうに言う。
「見ない格好だし、この町の人じゃないの?」
ルグルガなんて町、聞いたことがない。
「あなた、何処の国から来たの?」
彼女が首をかしげながら聞いてきた。
「日本...」
俺が声を震わせながら答えたが、
「日本って...何処?」
俺の日本での生活は終了したようだ。
1話 終
追記:カクヨムを初めたばかりの素人ですが頑張っていきますので応援よろしくお願いいたします。




