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vol.71【代表取締役 小澤喜代彦 第2話】

「あれは、社内会議という名の、社長のお説教だったんだ」

「お説教?」


「小澤社長は、まず俺に『顔を洗って出直して来い!』と怒鳴ったんだ。

次に言われたのは

『大事な社員のルックスを安易に変えようとするな』だった。

次は『一人で会社ごっこしてる奴が、うちの会社が潰れたとき、

損失補填出来るものならやってみろ!』

で、次は『美肌、痩身は許すが、整形は高木君が承諾しても、

俺は絶対に承諾しない』

で、その次が『ウチの会社は“DIY”じゃなくて“DIY!”だ!』って。

あとは『著作権』『特許』がなんたらかんたらって

長い説教くらって、社内会議は終わった」


「それで?」


「咄嗟に言ったよ。『三十分頭を冷やす時間をください』ってね。

小澤社長は無言でうなずいて部屋を出て行った。

その間に、必死でプランを練り直した。

三十分後、キッカリ社長が部屋に戻ってきて『どうだね?』と言った。


『整形はやめます。女性は痩せれば顔つきが

変わりますし、メイクと衣装で化けますから』

って言ったら、小澤社長はニッコリ笑って

『ウチがスポンサーになります。三ヶ月計画でやりましょう、

最初の三ヶ月で、高木君を確実に健康的なモデル体型にしなさい。

三ヶ月ごとに僕から宇崎さんに課題を出しますが、

それでよろしいですね?』って言ったんだ。

俺は『是非、お願いいたします』と言って頭を下げて、

社内会議が正式に終わった」


「一時間もかからなかったでしょう?」

「うん。小澤社長は、社員一人一人をすごく大事に扱う人だった。

仮撮影の時笑いながらミューナを撮影してた

フリーカメラマンいただろう? あいつを即担当から外したのも、社長」


「あの時、現場に社長いましたね。宇崎さんワザと大声で

『全部ピントがずれている』って言ったんですか?」

「そう。社長がそのカメラマンをスタジオの隅に呼び出して

『こんなに写真が下手なカメラマンは見たことがない、

キミにはプロジェクトメンバーから外れてもらう』と言って、

宣伝部とずっと長い付き合いをしていた

馴染みのフリーカメラマンにその場で切り替えた」


「社長は、本当に実力があって信頼できる人しか使いませんからね」

「その中には、俺とミューナも入っていたんだぜ。もちろん榊えみりも」


「その三人は『お好み焼き 猩々』のビジネスからは外されたんですね」

「榊えみりだけは外されていない」


「え?」

「まったく……人の話はちゃんと聞けミューナ! 

言っただろ? あの人は中目黒のあのビルで社長をやっているんだ。

社長は俺じゃなくてあの人に暖簾を分けたんだ。

あの人には、本当に申し訳ないことをしてしまったからな」


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