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vol.62【代表取締役 高木みうな 第4話】

「ゲスト」は七階の撮影スタジオか、商品制作部か、

商品開発部のフロアにいる可能性が高いが、


元社長の言うとおり、あたしはオフィスビルの全ての部屋を、

一階から屋上に向かって探した。


一階のショップ、二階のカフェ、人っ子一人いない。

おそらく、渋谷09店を含む、全ての店舗はとっくに閉鎖され、

愛店長も、カンナも、会社を去ったであろう。


涙などさっき全て流しつくした。

あたしは「代表取締役 高木みうな」だ。泣く暇などない。


「元社長」の言うことはあながち間違いではなかった。

あたしは、七階の撮影スタジオや、商品制作部、商品開発部の

フロアに立ち寄るまでもなく、すぐに「ゲスト」を見つけた。



「ゲスト」は総務部にいた。



元総務部部長のデスクに「ゲスト」が座っていた。


「ゲスト」は電話線を本体に差し込み、パソコンの電源を入れ、

画面を見ながら受話器に向かって必死に喚いていた。


「ゲスト」もかなり危うい状態だが、救急車を呼ぶほどではない。


あたしは「ゲスト」をおんぶして、一階非常口まで連れていった。

外にはもう、芸能レポーターの姿はない。タクシーを拾った。


「どこまで?」

「日吉まで」


幸い、一階非常口のドアは、鍵を閉めなくても勝手に閉まる。

「DIY」表口自動ドアの前には、大勢の芸能レポーターと、

元社員が大勢集まってドアを叩きながら騒いでいたが

「代表取締役 高木みうな」としての仕事は終わった。


もちろん「ゲスト」のデスクの電話線を抜き、

パソコンの電源も切っておいた。

本体は後日持ち主が、勝手に取りに来るだろう。


あとは「ゲスト」を日吉のアパートまで連れて行き、

食べる物を食べさせて、気の済むまで休ませ

健康状態が良好になるまで保護し「ミューナ」として

最後の大仕事をするだけでいい。


「ミューナ」も、二人の男をおんぶしたり、

オフィス中を駆け巡ったりして、肉体的にも精神的にも疲れきっていた。

小澤喜代彦や榊えみりのような状態になる前に、

ミューナも自宅で栄養と睡眠をたっぷりと取った。

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