vol.16【祝福と揺らぐ想いと 第3話】
「さすがに整形は、やりすぎだろうって。
失敗する可能性もあるし、なにより女っていうのは、
痩せれば顔つきが変わるものですからね。
顔つきが変われば、あとはメイクでどうにでもなるでしょ?
だから整形はナシになったの。美肌と、痩身だけ。
わかりやすく言えば、最近痩せた女芸人が、
どんどん雑誌のグラビアモデルになってるじゃない?
あれと似たようなものだと思ってくれれば、イメージしやすいかもね」
「そうだよね、可愛くなった女芸人っていっぱいいるもんね。
整形なんかしなくても」
「そう。その辺を宇崎氏にうまく話したら、納得したそうよ」
「へぇ~」
「どうみんな、今日は高木さん主役で、
仕事が終わったらみんなで呑みに行かない?
金曜日のこの時間からだと、カフェバーを予約するのは無理だから、
チェーンの居酒屋とかでもいいかしら?
会費二千円で。足りない分はあたしが出すわ」
「もちろん行きま~す!」
その日、会社の近くにあるチェーンの居酒屋で、
あたしは総務部の女社員十二人全員に祝福されながら、
安い酒を浴びるほど飲んだ。
「高木さーん、あなたはモデルになるんだから、
こうやってバカみたいにお酒を飲んだり物を食べるのは、
これで最後にしなさいねー!」
えみり部長が顔を真っ赤にしながら大声で言った。
「はーい! えみり部長!」
と言いつつ、あたしはレモンサワーをがぶ飲みし、
大きなメキシカンピザをほとんど一人でたいらげた。




