vol.15【祝福と揺らぐ想いと 第2話】
(あたしがモデル? そんなバカな)
エレベーターに乗って、総務部に戻った。
みんな黙々と仕事をしている。
プレゼンの結果は、まだ末端の社員には知られていないらしい。
あたしは自分の席に戻り、いつものように淡々とパソコンのキーを打った。
小一時間ほど経っただろうか? えみり部長の内線電話が鳴った。
「ああ、はい。社内会議の結果が出た……まあっ!
わかりました。すぐに本人に伝えます」
ガチャ。
「高木さーん! あなた正式に『DIY feat.Republica』の
専属モデルに決まったわよ~!」
(え、えみり部長、そんなに大きな声で言わなくても)
「え! みうなちんが、モデル?」
「ええええええええええっ!」
さくら先輩の声を皮切りに、あたしは再び総務部の女全員に囲まれた。
「高木さんよくわかんないけど、よかったね!」
「ワケわかんないけど、モデルおめでとう!」
「えー、高木先輩がモデルになるってどういうことですか?」
「こういうことよ」
えみり部長がプレゼンの資料をみんなに見せた。
最初の写真と、最後の写真だ。
改めて見ると、「使用前→使用後」の広告にしか見えない。
「え! 高木先輩が、実際にこういうルックスになるんですか?」
「そうよ。無料でエステに通って、高木さんを
実際にこういうルックスにするの。
ちなみに契約するエステは、あんた達も通ってる『GET★CUTE』よ」
「えみり部長、エステだけなんですか? 整形は?」
「セーケー……」
とたんに全員が退いた。
えみり部長がクスクス含み笑いをしながら言葉を続ける。




