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第二十二話 少女とリヴィル3

改です。少しだけ更新しました。

テスト、終わりました~っ!・・・結果がどうかはともかくとしてですけど。

まあ、そんなこんなで、またぼちぼち更新していこうと思います。

読んでくれている人に、精一杯の感謝をこめて!

あ、リクエストあったら気軽に書いてください。

書くことができるよう、努力していきますので。

あと、今回ナギちゃん出てきます。


あれから数分。

10冊本を読み終え、内心ではにやけながら次の本を取りに行く。

リヴィは・・・まだ、「いきる しかばね」状態になっている。

これじゃ話しかけても。

「しかし リヴィルは こたえなかった」というメッセージしか出てこないだろう。

そう思いながらも試しに声をかけてみる。


「リヴィ・・・。どうしたのか?」


ぴくりとリヴィの肩が動く。

そして、ゆっくりと顔をあげると不思議そうに部屋を見回しあたしに問いかけてきた。


「あれ。オレ、どうしてたんだっけ?いつの間に寝てたんだ?」


「は?」


どうやら、全く先ほどの会話を覚えてないらしい。



・・・あ。いいこと思いついた。



うん。さっきはなにか悪いことをしてしまった気がするので。

今がチャンス!


「ああ。ふらふらと椅子に座ったと思ったら、寝てたぞ。」


「そうなのか?」


「ああ、そうだ。」


そうだとも。ああそうだとも。すこし不可解そうな顔をしたものの、

さすが見た目からして体育会系というか。さっぱり忘れたように話しかけてきた。

・・・脳筋って扱いやすいんだねっ!


「俺、黒髪のやつ。お前しか見たことがないと思ってたんだがな。

 誰か知ってる気がするんだよなぁ・・・。」



「は・・・っ?」



おい。存在しねえんじゃなかったのかよ。

ともかく、このリヴィルが覚えているのならばよほど希少な色なのだろう。


とくとくと、心臓が鼓動を大きく鳴らす。

いくらあたしとはいえ、さすがに不安だったのだ。


リヴィルがたしか、とつぶやきながらあたしの隣にならんで書棚に目をさまよわせる。

その姿を見上げ、宮都は興味なさ気に本に目を移した。








・・・それにしてもさぁ。









なんで王子って美形なの?

ラディルとかいう、若干ブラコンな気がしないでもない第一王子も

寡黙そうなエヴィルも、もちろんヴァルも。このリヴィも例外ではない。

綺麗な薄い青と銀が混ざった、青銀とでも言うのかそんな髪の色をしている。

瞳の色は、きれいな色素の薄い茶色をしている。

顔も、端正極まりない顔立ち。嫌味なほどほりが深く鼻筋も通っていて

外国人みたいとも思えるけど、リヴィ特有の親しみやすさとか、

面倒見の良さそうな性格で王子の中では一番なじみやすい。

それに正直美形って苦手だし。そう思いながらリヴィにまた視線を移す。

すると、ふと小さな疑問が頭を通り抜ける。

・・・リヴィとエヴィルって、兄弟とはいえ似すぎてないか?

ラディルとヴァルも、この二人ほどそんな似ていないし。

リヴィはゴリマッチョではないけど筋肉モリモリのイメージだし、髪も青銀。

エヴィルはもっぱらひきこもりの根っからのインドア派のイメージで、髪は深い蒼銀。


・・・だけど。どこかが。何かが、間違いなく二人を似ていると思わせる。









何が似て――――「これだっ!」









興奮して鼓膜を破るかと思うほどの大声で叫ぶリヴィに、その思考は打ち切られた。

というか、誰が見つかったのかという方に興味がひかれていた。


「なんなのだ?」


あくまで不機嫌そうに、だけど小さな期待をいだいてリヴィの指差す本を覗き込む。

けれど、そこに写った少女―――そうとしか思えない容姿をして撮られているのは。








「っ――――――――――――!?」




宮都のいとこであり、親戚の中で唯一心を許せる、ひとつ年下の少女。















「凪、樹・・・っ!?」











そこに写っていたのは紛れもなく、凪樹。

横に記されている役職らしきところには、『王族特別音楽士』と記されている。

血相を変えて、リヴィに詰め寄る。

まさか。まさか、ここに。




「ここに、ここに凪樹がいるのか!?どこにいるんだ!?」




その剣幕にたじろいだリヴィが、困惑気味に眉を寄せる。


「その人・・・知ってんのか?」



「知ってるも何も――――っ!」






その時、告げられた言葉で時は止まった。






「それ、王族・・・だぞ?しかも、二百年前の―――――・・・。」











「・・・・にひゃくねん、まえ?」







膝に力が入らず、いつの間にか冷えていた地面に座り込む。



そんな。そんなはずがない。

だって、凪樹は自分と同じ時代のあっちの世界にいるはずで。





なん、で――――――?









リヴィの声さえ遠くに聞こえる。

くらくらするほどの既視感。それは、神奈たちと別れたとき。

ふっと閉じられるまぶたと、体が倒れる浮遊感。

けれど、冷たい床の衝撃はやってこないまま、優しく抱きとめられたような感触。

ああ、もしかしてこれは精霊たちのおかげかな。

ぼんやりと思い、小さく微笑む。




ありがとう。さっき知ったばかりだというのに。










少なくともあっちの世界は、二人と凪樹以外体を抱きとめてくれる人は居なかった――――いや、居なくなってしまったのだから。









疑問は尽きないまま、あたしはゆっくりと意識を白い闇に浮かばせていった。





ご、ごめんなさい!ほんとは、ここでもうちょっと長く続けようと思ったんですけど・・・。凪樹もあんま出てこなかったですし・・・。

次こそはっ、次こそは頑張りますのでどうかよろしくお願い致します!

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