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#83.ポン取り合戦が勃発する

1,000ptありがとうございます!!!!

急遽2話投稿!! 4桁めでたい!!

 

 私はライバースに到着した後、まず初めにマネージャーと打ち合わせを行った。

 軽く自己紹介をして、続いて事務所内の設備やルール等を教わる。

 ここで1番驚いたのは、事務所内での撮影禁止というルールだ。もしこれを破ったら厳しい処罰が待っている、とマネージャーに脅された。


 その注意喚起が終わると1ヶ月間の大まかな予定について教えてもらい、それからは事務所の案内……とオリエンテーションのように続いていった。


 それら一連の行事が全て終わった頃にはもう空は紅く染まっており、それから猛ダッシュで配信の準備をして、どうにか4ヶ月記念歌枠配信をやり切った! ところなのだが……


 まるで鼠に噛まれたかのように青ざめるマネージャー。

 この今の状況でも分かるだろうが、私は今日一日マネージャーと過ごして気づいたことがある。


 このマネージャー、相当な"ぽんこつ"……!!


 夏休みに入る一週間ほど前、ルナからマネージャーについての連絡が送られてきたことがあった。

 そのメッセージでは、丁寧な言葉遣いでマネージャーを付ける旨とそのマネージャーの詳細について記載されていたのだが、私は最後の一文を見逃さなかった。


 "マネージャーの柏木さんは社内屈指のぽんこつなので、ご了承ください"


 そんな"この商品は返金不可の為ご了承ください"的なノリで言われても!!


 これがルナの仕組んだことなのかそれとも単なる偶然なのか、それは私には分からないが、何にせよ重要なのは偶然云々ではなく"ぽんこつ"の練度である。


 そして、その練度についてはこの状況から一目瞭然だろう。

 まさか配信中に突撃してくるほどのぽんこつとは……さすがの私もこれは想定外──


 ──なわけがないのだ!!!!


 "ぽんこつ"とは、配信の女神の心をを射止めるキューピット! このマネージャーを利用しない手などない。

 マネージャーの前でコーヒーが欲しい素振りを見せたり、あえて配信を行うことを伝えなかったり……その他多数の策略を駆使してこの時間帯に彼女が突入するように仕向けて、この状況を生み出した訳である。まさかここまでタイミング良く来るとは思っていなかったが。


「み、みんな! いまのきこえてないよねっ!」


 コメント

 :ライバース……!

 :スカウト受けたのか!!!

 :バッチリ聞こえてたぞwww

 :草

 :調子に乗るから……

 :今の、マネージャーの声!?

 :声かわいいなw

:号外! 号外!


 勿論、聞こえている、と。

 さて、撮れ高も作ったことだし、そろそろ説明に入る頃合いか……


「あ、あわわわわごめんなさいぃ!!」


 すると、一時はパニックでフリーズしていたマネージャーが再び動き始め、手足をめいっぱいに動かしてその慌てようを表現する。

 ……ん? 手足をめいっぱいに……?


 ガシャアン!


 コメント

 :え!?

 :何の音!?

 :何か割れた?


 彼女の手の中に収まっていたコーヒーカップは見事に投げ飛ばされ、大きな音を立てて着地した。


 ……これは……少しまずいか。


「あ、あわあわあわあわあわあわあわあ」


「ち、ちょっとおちついてくださぁ──」


「す、直ぐに掃除しま──ぎゃあっ!」


 ドッシャーン!


 コメント

 :今度は何だ!?

 :草

 :ハチャメチャなんだがw

 :草

 :何が起きてんだwww

 ::マネージャーの悲鳴が聞こえたけどw

 :コケたっぽいな

 :マネージャーぽんこつで草


 今度は粉砕されたカップの破片を片付けようと踏み出した一歩を踏み外し、派手な音と共にコケた。


 ……ま、まさかここまでとは……


 ──と、なってたまるかぁ!!


「だ、だいじょうぶですか──う、うわあっ!」


 私は彼女を救出しに行くフリをしながら近くのテーブルにダイブする。


 ガラガラガッシャーン!


 コメント

 :あられちゃん!?

 :草

 :草草草

 :なにしてんねんwww

 :まずい! ぽんこつとぽんこつが化学反応を起こしている!!

 :草

 :腹ちぎれるw


 私も"ぽんこつ"を背負う者として、簡単に引き下がってはいられない。

 ポンをされたならそれに乗っかるのみ!!!


「あ、あられさん! 今行きま──きゃあっ!」


「マ、マネージャーさんっ! ──うぎゃああ!!」


 ドンガラガッシャーン!!!


 コメント

 :なんだよこれwww

 :草草草

 :草

 :止まんねぇwwww

 :草

 :誰か止めてくれw

 :わざとやってるレベルで草

 :草

 :あ ら れ ク オ リ テ ィ


「──話が進まんやろがいっ!!!」


 打ち合わせの空き時間で配信を覗いていたらしいきうい姉がツッコミを入れに来た頃には、部屋の中は見るも無惨な姿に変貌していた。


「……あられちゃん、ライバースクビです」


 ……あ……やりすぎた……


 現在の登録者数:283,989人(47人up⤴︎︎︎)


1,000pt達成で喜ばしいですが、クビです。

***

第八十三話読了ありがとうございます!


・面白いっっっ!!

・はやく続き読みてぇぇぇ!!


と感じましたら、良ければブックマーク登録、感想、評価★★★★★よろしくお願いします!!

面白くなければ、★☆☆☆☆でも構いません!!


また、特にお気に入りのエピソードに《いいね》して頂けると、分析時や今後の方針を決める時にとても助かります!!


あなたの意見を聞かせてください!お願いします!!

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