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#81.インターンが始まる

本編だあああああ!!!!

 

「あつい……」


 時は少し経過して、7月24日午前10時。

 まだ午前中なのにも関わらず全力で光を照射してくる太陽に、私は思わず文句を呟いてしまう。


 デビューから丁度4ヶ月。

 甘姫 あられは初動と比べれば穏やかではあるものの順調に伸びを続け、現在のチャンネル登録者数はおよそ28万人、30万人の大台も目の前の数字になった。


 私は"関係者以外立ち入り禁止"の扉を開けると、途端体に当たった冷ややかな風に思わず表情を緩ませる。


 一昨日が終業式。で、夜に配信。昨日は身支度。で、配信。そして今日到着だ。なんてハードなスケジュール! 私でなければとっくに悲鳴をあげて逃げ出していることだろう。ちなみに、今日も夜に配信の予定がある。

 時は夏休み。忙しいからと言って、長期休暇中の今が旬のキッズ収穫祭に参加しない訳にはいかない。


 ピンポーンと到着音が反響して、じきにゆっくりと開く扉。私はそれに待ちきれずドアの隙間に体を滑り込ませるようにしてエレベーターに搭乗する。


 扉が閉まって上昇し始めるのを確認すると、私は背負っていたパンパンのバッグを下ろして肩を休めようと試みるが、他の階に止まることなくあっという間に到着してしまい、思わずため息を漏らした。


 私は重いバッグを再び背負い直す。

 このバッグの中には、家から持ってきた数多の日用品やら配信機材やらが詰められている。


 何を隠そう、私は今日からこの一ヶ月間、ライバースで生活することになっている。

 なんと、ライバースの事務所内には宿泊用に複数の部屋が用意されているらしく、ライバース所属のライバーなら誰でも利用できるのだそうだ。


 なお、元々はアイドルとしてのライブの練習や連日の公式配信など、事務所から家の遠いライバーが数日間滞在する為に設置されたらしいが、3Dスタジオや音楽スタジオが事務所内に完備されていることもあり、今やライバー達の集合住宅と化しているそうだ。


 ちなみに、部屋には上質な配信機材が一式揃っているらしいので、PCとお気に入りの機材以外は家に置いてきてしまっている。

 ……"ぽんこつ"を演出するための仕掛け道具がバッグの大半を占めているのは秘密である。


「ここかな……?」


 エレベーターを出て数歩の所にある打ち合わせ室の前まで来ると、コンコンとノックしてからノブに手をかける。


「……し、しつれいしま──」


「お、お待ちしておりました甘姫さ──いっつーっ!!」


 私が扉を開くと、座っていたショートカットの女性が勢い良く立ち上がり──その勢いが余ってすねをぶつけ、悶絶する。


「あのぉ……だいじょうぶですか?」


「は、はい……だいじょぶです……あんがとございます……」


 目に涙を浮かべる彼女に、私は思わず苦笑いする。聞いていた特徴からして、きっとこの人がそうであろう。

 ルナの推薦する"ぽんこつ"社員。


「ほっ、本日から一ヶ月間、甘姫さんのマネージャーを務めさせていただきますっ! 柏木(かしわぎ)です! よろしくお願いしましゅぐぁ──いてっ!」


 ……これは使()()()


 現在の登録者数:28,1471人(9,5471人up⤴︎︎︎)


***

第八十一話読了ありがとうございます!


・面白いっっっ!!

・はやく続き読みてぇぇぇ!!


と感じましたら、良ければブックマーク登録、感想、評価★★★★★よろしくお願いします!!

面白くなければ、★☆☆☆☆でも構いません!!


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