表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/188

#16.怪物が姿を現す

 

「……というわけで、きょうは5万人記念けん10万人記念けん収益化記念けん一ヶ月記念配信なんですがー、この30分たのしんでくれましたかー!?」


 コメント

 :うぉーー!!

 :おおお!!!!

 :楽しんでるぞー!!!

 :もちろーん!!!

 :記念多すぎw

 :いええええぃ

 :さいこー!!!

 :うおぉぉ!!


「歌枠はここまで、で! ここからはあるとっておきをご用意しております!」


 コメント

 :とっておきだとお!?

 :うおおお!

 :歌まじで上手かったよ! また聞きたい!!

 :とっておききたぁあ!!

 :今宵は宴だァ!!

 :一体何が待ち受けてるって言うんだ!!

 :最高だぞぉーあられー!


 視聴者も良い感じに盛り上がってきているようだ。


 さあ、遂にとっておき披露……と行きたいところだが、その前に少しだけ、VTuberの歴史について説明させてもらおう。


 VTuber。

 バーチャル世界という枠組みの中で活躍する彼彼女らは、とあるたった1人のVTuberから始まった。始祖と呼ぶべき彼女が絶大な人気を博してから、瞬く間にVTuber市場は展開していった。


 インターネットでは、当初頭角を現した者達に、VTuber四天王や裏四天王など、様々な名称で伝説として名が刻まれ始める。

 更に3Dから2D、動画投稿からライブ配信、など、その後のVTuber業界の形そのものを大きく変えてしまうような、歴史的大革命が次々と起こり、規模と可能性を広げ、現在もまだその行く末は誰も予測出来ないほど未知のものである。


 しかし、躍進と衰退は表裏一体であり、過去にVTuber四天王として崇められていた者達は殆どが活動を休止し、現在もその名を業界内に轟かせている者はそう多くない。次第にその者達の存在を知る人は少なくなり、やがて忘れられていく……


 わけではない!

 活動を休止、引退した後であっても、彼彼女らの残した伝説は、情熱は、革命は、バトンのように受け継がれ、次世代の憧れとなり未来を形作った。


 そして、現在このVTuber業界を牽引する超人気ライバーは、"四強"としてこの電脳世界に君臨している。

 また、"四強"と呼ばれる者達以外にも、日々活躍を見せるVTuberは決して少なくない。そしてその大半は、企業系グループVTuberである。


 私のように個人で活動するのではなく、企業の下でグループとして幅広く活動するのが、現在のこの業界の主流となっているのだ。


「そのとっておきっていうのはー……なにをかくそう、なんとこの方がゲストとしてきてくれましたー!!!!」


 私はそう言って、通話アプリから彼女と電話を繋げる。そして、彼女から送られてきた2Dキャラクターを用意し、画面に表示する準備を進める。

 紅色のショートカットが良く似合う、小悪魔を思わせる可愛い猫顔。


 コメント

 :おおお!!!

 :遂にコラボか!!!!!

 :まじか!!!

 :これは嬉しい誤算!!!!

 :コラボ!!!!

 :初コラボじゃん!!!!!

 :きたあぁーーーーー!!!!!

 :誰!?

 :誰が来るんだ!?


 現在も常に業界の最前線で活動する企業の一つ、株式会社ラナンキュラスが運営するVTuberグループ"ライバース"。


「うぃーすどうもぉー」


 総勢24名の大規模グループの中で4期生としてデビューし、同時に業界全体を震撼させた。


 登録者数、2,170,853人。


「ライバース4期生のー鬼透(きーすき)きういでーすぅ」


「……あ、すみません! まだミュートのままでしたぁー!」


 闘いが、始まる。


 現在の登録者数:123,085人(98人up⤴︎︎︎)


***

第十六話読了ありがとうございます!


・面白いっっっ!!

・はやく続き読みてぇぇぇ!!


と感じましたら、良ければブックマーク登録、感想、評価★★★★★よろしくお願いします!!

面白くなければ、★☆☆☆☆でも構いません!!


また、特にお気に入りのエピソードに《いいね》して頂けると、分析時や今後の方針を決める時にとても助かります!!


あなたの意見を聞かせてください!お願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ