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#153.勝敗は決する

 

「い、一位……投票数26,019票!」


「「ニ、ニマンロクセン!?!?」」


 復活したらしいきうい姉が、私と同時に驚きの声を上げる。


「か、柏木さん……!! 総投票数ってどれくらいなんですか……?」


「え、えっと、確か4万人くらい……ありました、41,051人です!」


 41,051人中の26,019人ということは……得票率約63%!?!? なんだそれ!?!?


 今までのデータでは、確か得票率38%が最高だったはずだ。

 それもそのはず、ライバーにリスナーというワンオンワン体制がついているVTuber界において、票の一定数は固定されるに決まっている。


 決して動かない固定票がある以上、全体的な票数差は少なくなるはず。上位の票数など、僅差で勝敗が決するはずだ。


 なのに今回のコレは何だ!? 一位と二位で票差15,032人!? 前代未聞よ!!!


 ……そして、正直この票差であらかた想像はつく。


 ここまで一つの演目に票が入ることなんて、普通は有り得ない。そう、普通は。


 ライバースサマーフェス2024。二日間に渡って行われてきたライブで一つのユニット──いや、一人だけ、過去のデータすら全く参考にならない、とんでもなく"普通でない"ことをおこなった奴がいるのだ。


 そう、その奴こそ──


「い、一位はっ……!! わ、私達ですぅーーーーっ!!!!!」




 ……………………え?


 ん? え!? 勝った? ほんとに!? え、何で……いや合ってるの、それ!?


「か、かかかか柏木さん!! そ、それほんとですか!? よみまちがいとかしてません!?!?」


「いや……間違ってないはず……あれ? もしかしたら違うのかな……いやでも、一位って書いてあるしぃ……」


「ちょ、ちょっと!!! そこで自信無くさないで!!!! ハッキリしてくださいよっ!!!」


「あ、あってますあってます! ホントです一位って書いてます!!!」


「みせてくださいよ! 私に!!!」


「そ、それはダメです!! これはライバーに見せちゃダメって決まりなんです!!!」


「なんですかそのナゾルール!! 信用できないですよ柏木さんの口頭じゃ!!!」


「わ、私のこと何だと思ってるんですかぁ!!」


「あられちゃん」


 私達がワーワーギャーギャー騒いでいる間に、きうい姉は一人冷静に私の名を読んだ。


「初めて君とコラボしてから、ずっと思ってたけどさあ、今日改めて感じたよぉ。君はほんとに……本当に、すごいねぇ…………正真正銘、君の勝ちだよ、おめでとう」


 ……あぁ。


 私は椅子に強くもたれて……そのまま椅子ごと後ろにひっくり返る。ガンッと強い音に、背中に痛みと熱い感じがじわじわと広がっていく。


 ……そうか。私は勝ったのか。


 VTuber界の四強に。星乃 ルナに。


 そう思うと、なにか、これまでの人生で一度も感じたことの無いような異質な達成感と安心感に包まれて。

 焦った顔で私の名を呼ぶマネージャーの声さえも籠っっているように感じて、暫く私の脳内に届くことは無かった。




「あ、あと、きういさん? カッコつけてるところわるいんですけど、床で寝そべったままじゃイタいこと言ってる酔っ払"にしかみえないですよ?」


「……んだよもぉーーーーーっ!!!!」


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***

第百五十三話読了ありがとうございます!


・面白いっっっ!!

・はやく続き読みてぇぇぇ!!


と感じましたら、良ければブックマーク登録、感想、評価★★★★★よろしくお願いします!!

面白くなければ、★☆☆☆☆でも構いません!!


また、特にお気に入りのエピソードに《いいね》して頂けると、分析時や今後の方針を決める時にとても助かります!!


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