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妹と測定結果

ミウナーが起きて暫くするとマリーが部屋に入ってきた。

「ミウナー様、おはよう御座います。良かったですねお嬢様。」

「ええ。」

マリーと少し話しているとミウナーが何の話か分からないと首を横に傾けている。

コテンと首を傾げた仕草、可愛い。


「ねえさま、本!」

「本を読みたいの?」

「うん!」

本を好きになってくれて嬉しいな。これなら私の密かな野望がが叶うかな。

前世できなかった …


ここ良いよね、この作者がさ


と、話し合うやつをやりたいのだ。

前世は一人で楽しんでいたが、誰かと好きなことについてを話してみたいと思っていたのだ。

そのためにもミウナーを本好きにするが第一段階だ。

因みに第二、三段階は少しずつ難しい本を読める様にしてその感想を言える様にする、だ。

ふふ、一緒に本を読める日が楽しみだな。


「それじゃあ、本持ってきてあげるから少し待っててね。」

私は一人で書斎に向かう。

ミウナーが来た初日にマリーを含めて3人で廊下を歩いていたら使用人達が煩かったからあれ以来気をつけていて、ミウナーには要らない、聞かせたくない言葉もあるから必要な時以外ミウナーとは一緒に行動しないでミウナーは部屋で待っていて貰っている。



私はミウナーに沢山本を読んであげる。


妹ができて相手にしないといけない時間が出てきたため自分の時間がかなり減ってしまっている。

前世兄弟がいなかったから分からないが、普通のお姉ちゃんは一人の時間がこんなに少ないのだろうか?

別にミウナーが嫌いというわけではないが、人生必要以上に協力プレイをしていない否、できなかった私はソロプレイの方が楽な気がしてしまい、一人の時間が少ないと辛くなってきたり無理をしていたりする。

でも、ミウナーが可愛いから許してしまいそう。


「少し休憩しようか。」

「うん。」

流石に何時間も絵本の朗読は喉が限界だ。


ミウナーへの朗読で忘れていたが、私は魔法関係の測定をしたいと昨日からずっと考えていたのだ。

そろそろ朗読会はお開きにさせて貰いたい。



この後数冊読むことでやっと朗読は終わったのだ。


「げほっ、ま、りーわだじじょざいでホンよんでぐる。」

訳、マリー、私は書斎で本読んでくる。

「だ、大丈夫ですか、お嬢様!」

「ダイジョウブ。じばらくすればなおるとおもう。」

訳、大丈夫。暫くすれば治ると思う。

「そうですか。ホットレモネードを持ってきましょうか?」

「イラナイ。ダイジョウブ。」


私はこれ以上会話をしたら余計喉が痛くなりそうなので一人で書斎に行くと伝える。

勿論ガラガラ声で。


私は書斎に着くと机の引き出しを開ける。

ここに測定器を入れていたのだ。

私は測定器の箱を開けるとガラスの様な水晶の様な球体が入っている。その横に折り畳まれた紙が入っていた。

私はその紙を開き書いてある内容を確認する。

そこには測り方と結果の見方が書かれていて説明書の様なものだった。

測り方は球体に手をかざすだけ、球体に映し出される数値は魔力量でそれと同時に光を放ち、こちらは適性のある属性の色。

それ以外にも魔力の数値がどれぐらい凄いか、放った光は何属性かが書かれていて、どちらもわかりやすく図で表されている。

私は早速計測器に手をかざす。

ふふ、少しワクワクする。


一瞬黒く光ったかと思ったら白い光が眩い程にに光った。


数字と光の色を説明書で確認すると魔法の適性がかなりあった。

魔力量は数値ごとに何段階か分かれている三角形の上から2番目みたいだ。

次に適性属性だが、珍しいと言われる光属性だ。

そして見間違えでなければ黒い光は闇魔法でこちらも珍しい。

因みに、属性魔法の種類は豊富で闇と光以外はそこまで珍しくない。


光属性と言えばヒロインとライバル、悪役令嬢の属性魔法だ。

光魔法は聖女の証のようなもの。それは現実でも同じみたいで本にも書かれていた。

…ダメじゃん。光属性は聖女の証。

私は聖女なんてなりたくない。妹と平穏に暮らすのが目標だ。

だから外では光属性を使えない。

闇魔法も一応使えるっぽいから人の目があり魔法を使わなければいけない場合は闇魔法でなんとかするしかない。



私は魔法の属性ごとに詳しい本を選び取る。

勿論光と闇を選んだ。

今回は数冊ずつ机まで持って行って腕の負担の軽減を図った。

ふー、腕は痛くならないし最高だ。強いて言うなら往復しないといけないのが面倒なのだが。


私は簡単に魔法の使い方を読んでから護身術の練習をした。

体一つで自分とミウナーの安全を守れる様に。


かなり様になってきている気がする。

外で実践してみたいが流石にまだ早いと思うし家を抜け出すのが問題だ。

今度は抜け出す算段を立てないといけない。

誰にも見つからず素早く帰れて、それなりに訓練できるところでないと。

どこがいいか考えようとするが分からない。

条件の当てはまるところが分からないのではなく、そもそもの地形が全くもって分からないのだ。

…今度一回は下見で行かなければ。

そういえば、生まれ変わってからずっと屋敷にこもって本ばかり読んでいたから街に行くの初めてかも。

黒に近い灰色の髪が影響してか、はたまた別の理由から街に連れられて歩いた記憶がない。


うーん。5歳とか外で遊ぶような歳だと思うんだけどな。


私がインドアだから別に問題はなかったが普通の子供であるミウナーは外で遊びたいのではないか?

今度マリーに相談してみようかな。


私はそれからずっと、外に抜け出す方法を考えていた。

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