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計画と方法

家の侵入を諦め帰宅した。


犯人らしき人物にはネズミの分身を付けたままだ。

これからも分身を通して犯人の行動を観察する予定だ。


私は犯人が今度いつあの家に行くか気になる。

攫った翌日連れ去った所に行くのだから毎日通うのだろうか?

今日の様子を見る限りご飯をあげるために通っている様だった。


私はどうやったら家に入ることができるか考える。

方法一としては、強行突破。家に穴を開けて無理矢理入るのだ。

この方法の良いところは時間に関係なく私の自由な時間で家に入ることができる点だろうか。

だが、この方法には欠点が多すぎる。

まずは、家を破壊するところだ。それによる悪い噂が立つところもこの方法のダメなところだ。

あとは、家の破壊したことにより、家の破片が周りの家々に迷惑がかかるだろう。そして家の欠片が中にいるミウナーを埋めてしまうかもしれない。

主に最後理由からこの方法は最終手段となった。


方法二としては犯人と一緒に家の中に入る。

犯人を家の前で出待ちして犯人が家の鍵を開けた時に一緒に入るのだ。

この方法の良いところは周りの被害が少ないことだろうか。

欠点としては限られた時間しか実行できないこと。犯人と一緒に入るのだから犯人が家の前に来ないと実行できない。あとは犯人の後に家に入る関係上犯人と顔を合わせてしまう、待ち伏せしている時に危ないやつだと認識される可能性がある所だろう。


方法三としては犯人に直接、道案内をさせる。

これは子供の私がしたら危険行為だがマリーに武力で脅させれば多分大丈夫。

マリーは妙に怖い雰囲気を醸し出す時がから、幾ら人攫いでもその対象は子供。武力をチラつかせれば流石に怖がるのではないだろうか。

この方法の良いところは犯人と一対一で話が済むこと。

欠点はマリーより強かった場合対処法がないこと。


私は思いついた家への侵入方法の良いところはと悪いところを比べてどの案が良いか思考する。

方法一は方法ニ、三が出てきた時点で却下された。

残りは方法ニか方法三だ。

この二つはどちらがより良い案なのだろうか。


私は暫く考えた。

その結果として方法三になった。

正直マリーが負けるとは考えられない。私は一応回復魔法も使えるのでマリーが危なくなったら影から支援することもできるし、私もそれなりに戦闘能力はあるはずだ。



私はマリーにその計画を話す。


「…お嬢様にそう思われていることは心外ではありますが、試してみる価値はあると思います。」

「良かった。計画の要であるマリーに断られたら私一人でやる所だった。」

「お一人でその様は危険のことはおやめ下さいね。それでいつ実行さないますか?」

「そうね。出来るだけ彼女の仕事に関係ない時がいいかしら」

「昼休みの時間はかなり皆さん余裕があるのでその時がいいと思います。」

私はマリーのアドバイス通り昼に実行すると決めた。


ここまで考えてこなかったがどうやって犯人を私たちの場所までおびきよせるか、それと肝心な脅し方、実行する場所もまだ決まっていなかった。

マリーの力を誇示してから犯人に話を持ちかけたいから、マリーの力が発揮できるところが良いんだよね。

マリーの力を簡単にそして更に強く見せるのに、木の幹を殴ってへこませるという芸当が一番脅しにぴったりだと思う。マリーにとって林檎を片手で握りつぶすより簡単だろう。


「ねえマリー、木の幹を素手でへこませることってできる?」

「…できると思いますがまさかそれで脅すんですか?!」

本当にできるのか。

ちょっとふざけてできるのかな?とか思って適当に決めた一般人には出来ない脅しの内容ができてしまうなんて。マリー、恐ろしい子 …


場所は、木をへこませられる場所だから傷付けても平気な木があればいいからいつもの山かな。


「そうよ。それで実行場所はいつもの山でいいと思う?」

「脅し方はそのままなんですね。そうですね。場所は山なら多くの木があるので一本程度なら大丈夫でしょうか…」

よっし。場所と方法は決まった。

後はどうやっておびき寄せるかだな。


どうやったら犯人は来るのか。

どう言ったら犯人が来るのか。


「マリー、どうしたらた山まで来てくれると思う?」

「そうですね、お嬢様が来てと言われれば来るのではないですか?」

「流石に山まではこないと思うんだけど。」

場所は山なのだ。

いくら犯人が私の家で働いているからと言って山までは来てくれないだろう。


「なら、人前で一緒に来て欲しいと頼んでお嬢様が泣けばいいのではないですか?」

人前で一緒に来てと可愛く頼む。

一緒に来ると言ったならいい。一緒に行かないと言われたら泣く。

流石に私を微妙に避けている他の使用人も私が泣いたら何か反応があるだろう。

仮にも雇い主の娘なのだ。私が泣いたら使用人も困るだろうし、犯人の彼女にその面倒な私を言い方が悪いが押し付けあおうとするだろう。

これは、犯人の困り顔が楽しみだ。

こう思う私は、こんな計画を考えている私はかなり性格が悪いだろう。

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