表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/29

居ない妹と姉

ミウナーがいない。

どこにいるかは不明。

どうすれば場所がわかる?

私は公の場で絶対使わないと決めていた属性魔法を使う。こっそりとわからないようにしながら。

「…ミラージュフェイク」

私は蚊の泣く声で詠唱する。

この魔法は自分又は誰かの分身を生み出せる魔法で、分身達にミウナーの場所を探して貰おうと言うわけだ。

私はマリーの分身は10ほど、と自分の分身は100ほど生み出す。

マリーの分身には屋敷内を、私の分身には屋敷外を探させる。


私の魔法には気付かず未だ心配そうな顔をしたマリー。

「マリー、安心して。私が必ずミウを見つけるから。」

マリーの顔には心配だと書かれたままだが、「そうですね」と無理に笑っている。


…とは言ったものの、分身達が探したところでミウナーが見つかる可能性が上がるかどうか問われれば答えは否。分身達が探した程度で見つかる可能性は数パーセントしか上がらないだろう。

その数パーセントでは残りの数十パーセントに負けてしまう。

私は必ず、100パーセントの確率にするのに考えなければいけない。ミウナーの居場所を確立させなくては。


推理だ。まず前提に、ミウナーが本当に居なくなったというものにする。

私が今するべきことはそれだけ。今はどんなことでも些事なことだと言える。

私が推理する内容はこれだ。

ミウナーの居場所、居なくなった謎

おそらくこの二つの謎を解かない限り私は全く安心できない。


まずはミウナーの居場所だがこれは全くヒントがないの解くことがでできない。


もう一つの謎だが、これは先ほどまで考えていたのだ。

ミウナーが自主的に出かけた場合。ミウナーは勝手にいなくなる子ではない、玄関の場所が分からないという点から誰かと一緒に出かけたのだと推測できる。

その誰かは誰なのかは分からないが考えられることとして誘拐と線もある。

誘拐の場合、外部の犯人は高い塀を登らないといけないので難しい。だが、私は塀から日々、出かけているため、ないとは言い切れない。因みに私が塀を登れるのは光属性魔法という珍しい属性魔法の魔法のお陰だ。

光属性は珍しいという域を超えまくっている程希少だ。そのため、私以外の人物が持っているとは思えない。


そして誘拐の場合、考えたくないが外部犯の対極、内部犯という線が誘拐の場合でははるかに簡単のはずだ。内部犯の場合無理矢理拉致するのではなくただ安全だと安心させながら付いて来させればいいのだから。

そして内部犯の場合更に、考えたくないがマリーが一番怪しいと感じてしまう。

私はこんな感情を向けたくないと思うも向けてしまう。だが、逆に彼女を疑い違うと思えれば、自分の中での怪しさを晴らすためと考えれば平気な気がする。

マリーが怪しいと感じたのは、ミウナーに一番関わっているから。そしてミウナーに安心される使用人だから、一番誘拐はやり易いはずだ。だがマリーを犯人と仮定すると何故今日ミウナーの誘拐を犯したかだ。

ミウナーと関わりが多い分逆に攫うタイミング幾らでもあったのだ。


はぁー。

考えてもただ疑うだけしかできないなんて。

私は落ち込む。

私は探偵ではないのだし、分からないのは当然と言ってしまえば当たり前になってしまう。

はぁー。


私は自分の出来ることでアプローチするしかないだろう。

探偵気分は終わりだ!

私は自分に言い聞かせる。

だって、考えたって時間の無駄になってしまう。

今度こそ時間の有効活用だ。

私は自分にできることを考える。私にできることと言ったら、今もこうして分身を使って探すこと。他には魔法を使って脅しながらミウナーの動きを探ること。

あっ、別に脅さなくても普通に聞けばとりあえずの動きはわかるかもしれない。

そうと決まれば私は使用人達に聞き込み調査をする。が…

「あ、あの、ミウナーを見なかった…」

ちゃんと質問の意図を汲んでくれるだろうか。

「っひ!?マイナー様?み、ミウナー様は見ていません…」

ふー、一先ず安心してしまった。私がちゃんと会話できるなんて。

他にも、もっと聞かないと。

私は門まで歩き門番の人に聞く。

門番の人なら一番有力な情報が聞きだせるはず。


「あ、ああ、あの、あの、ミウナー見なかった?」

うう。門番の人は男性で声をかけるのに失敗した。

「それは何時ぐらいですか?」

あ、この人、私を見ても悲鳴をあげない。灰色の髪か先ほどから話しかけるたびに妙に怖がられて悲鳴をあげられたのだ。

「えっと、一時から3時ほど…」

「も、申し訳ございません。私はその時間仕事の時間だったのですが、休憩したらと侍女に誘われまして。」

なんと。

ミウナーが居なくなった時間丁度、「休憩したら」なんてその人が怪しいな。

私にはパズルのピースではなく、ただの欠片にすぎない情報だが聞いといて損はないだろう。

「そ、の、侍女は誰ですか?」

「すみません。侍女を把握しきれていなくて、確か、顔が特徴的だったのですが、私、鈍いもので何処がどう特徴的までとは…」

「そう。」

これは有力情報だろうか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ