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影の薄い俺の周りがヤバい  作者: 青木秀元
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影の薄い俺の日常

思いついたので投稿します

俺は滑瓢こひょう和平。どこにでもいる高校1年生だ。そんな俺に今、非通知で電話がきている。


『私、メリー。今、スーパーの前にいるの』


そう言って、電話は切れた。すこし経つとまた非通知で電話がかかってきた。


『私、メリー。今、公園の前にいるの』


そう言って、また切れた。そして今度は


『私、メリー。今―――』


「おはようメリー、国際電話でイタ電はやめろっていつも言っているだろ」」


電話の相手は田和野メリー、俺の幼馴染だ。


『なんでそんなこと言うの?今、一番いいところだったのに・・・』


メリーは怒っているようだがこっちとしては本気でやめてほしいと思っている。最初にされた時は本気で怖かった。


「毎日されたら、もうわかるし」


これを毎日してくる残念なやつだ。


『何?文句あるわけの?』


身長は170以上あるのに子供っぽい残念なやつだ。


「あるわ。しかもなんでスーパーや公園に行っているんだよ?お前、今アメリカだろう?」


今彼女はアメリカの学校に留学している。なんかの優秀賞とって特別待遇で迎えられたらしい。


『アメリカにもスーパーや公園はあります~というかスーパーの元祖はアメリカだよ』


「そうなのか。ためになったわ」


俺は電話を切った。しかし、またかかってきた。


『まだ話は終わっていないのになんで切るの?』


無駄話するためにかけてきたと思って切ったが違うのか?


『こら、勝手切っちゃダメでしょ』


メリーとは違う人が出てきた。


「誰だあんたは?」


『私?私はこのかわいい子を誘拐する―――』


「あっ、母さんか」


『ちょっと変なところで気づかないでほしいわ』


俺の母メリーの親子と一緒にアメリカで暮らしている。俺とメリーの母親は同じ会社に勤めていて、アメリカに出張している。そして父親は俺が物心つく前に死んでしまったらしい。なので1人暮らしだ。


「で何の用?」


『冷たいわね。ちゃんとやっているの?』


「ああ、大丈夫だよ。うちも田和野家もちゃんと掃除しているし」


1人残ると決めた俺は、田和野の家の管理も任されている。ちゃんと給料も出されているしな。なぜ1人残ったかというと俺、英語話せないからだ。


『掃除ってあんたまさか、メリーちゃんの部屋に入って下着漁りしているの?』


『掃除している最中にかー君、私の下着を見て興奮しているの?』


「・・・」


俺は再び電話を切った。そして、またかかってきた。


『アメリカンジョークなのに・・・』


『ほんとジョークもわからないなんてひどい息子だわ』


「悪いが俺は日本に住んでいるからわからなかった」


『で、本題なんだけど・・・』


やっとか。


『あんた、明日から林間学校で新潟に行くらしいじゃない?』


「そうだけど?」


母さんには前もって言っていたがなんだ?


『あんた宛にブレスレットを送ったからそれを着けて行きなさい』


林間学校にブレスレットを身に着ける?わざわざアメリカから


「なんでそんなことしないといけないの?」


『いいから、ちゃんと着けて行きなさい。わかった?』


このトーンの時の母さんは本気の時だ。だから逆らうのはやめよう。


「わかった。受け取ったらちゃんと着けるよ」


『おねがいよ』


「ああ。じゃあまた」


『えっ?まだ私―――』


電話が切れた。


「さて、俺も学校行く時間だな」


俺の通う海木高等学校は徒歩20分くらいで行ける。だけど俺は早めに通学するなぜなら


「危な」


今、自転車に轢かれそうになった。別に相手はよそ見やスマホをいじっていたわけではない。原因は俺の影の薄さだ。どのくらいかというと1人で歩いている時に自転車に5回、車には2回轢かれるくらい影が薄い。なので人通りの少ない時間に移動している。


「ふう、着いた」


今は7時半もちろん誰もいない。暇なので予習や復習をしている。そのおかげで英語以外は高得点でいる。前ははグランドや体育館で運動などもしていたが、学校の七不思議として恐れられたのでやめた。いつか普通の人のように暮らせることが俺の目標だ。

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