クレーンゲーム
ゲーセンへ来た。特にやりたいゲームはないが、たまには入ってみようと衝動的に入ってみた。
すごい音だ。音ゲーの音、メダルの音、カードゲームの音など。
私はクレーンゲームのコーナーへ向かった。色んなキャラクターのぬいぐるみがあった。ただ、私の知っているキャラクターはなかった。
(時代の流れは残酷ですなぁ...)
さて、好きなキャラもないしどうしたものか。そう思ったときにふと目についた。そのクレーンゲームは色んな物が詰め込まれていた。まあ処分品などを詰め合わせてるのだろう。そこにはお菓子の詰め合わせもあった。景品はすべて袋詰めにされていて、上には輪っかがついていた。その輪っかにアームを入れ持ち上げるのだろう。
(お菓子でもとって帰るか)
私はそう思って、そのクレーンゲームにお金をいれた。ボタンを押し、動かす。そのとき気配を感じた。ギャラリーか。クレーンゲームは、誰かがやるのは、実は非常に興味がわく。取るのは難しく、なかなか自分じゃてを出せないからこそ人がやるのを見たくなるのだ。
気が散るが続ける。後ろでは数人が見ている。見せもんじゃねーぞ。
そしてお菓子の入っている袋の輪っかを狙った。だが、その他の輪っかにもアームは入りこむ。そして持ち上げたら数個の袋が持ち上がったが、重さでボタボタ落ちていった。狙っていたお菓子の詰め合わせも落ちた。
しかし一つだけ耐えてアームにぶら下がっていた。
それはおもちゃのミニピンクローターだった。おいおい。
ギャラリー達には最初からこれを狙ったと思われているのか。マジ勘弁してくれ。そして無事アームは最後まで運び、ガコンと音をたててローターを落とした。
皆の前でしゃがんで出口からローターを取った。その時一言、独り言をいった。
「あれ~?お菓子狙ったのに~」
白々しい空気感になった。
自分で自分に追い討ちをかけてしまった。
久しぶりになかなか恥ずかしかった。