第39話:風の覚醒(2)
「美鈴・・・掴んだのか・・・」
そう言う清二。
「ゴメンね清二君。私何も知らなくて・・・だから後で色々教えて欲しい」
「あぁ、もちろんだぜ・・・美鈴」
そう告げる清二。
「ここからが本来の目的だが、正行・・・」
そう言うライズ。
「水の奴との戦いで力を使ったが・・・俺はまだやれるぜ」
そう告げる正行。
『さぁ、力を解放して・・・美鈴』
「私の風の精霊・・・エアル!」
美鈴が名前を告げるのと同時に、美鈴から吹き荒れてくる風。
そして、美鈴の前に出現する精霊。
「ほぅ・・・あれが風の精霊」
そう言うライズ。
「エアル・・・」
そして、ここより離れた地。
「ついに覚醒したか・・・四大元素の一つ・・・風・・・」
「ゲンドウお爺様・・・」
「・・・」
と、ゲンドウと呼ばれた老人の前に姿を見せた兄妹。
「直樹に聖羅・・・これで計画に一歩近付いた」
そう言うゲンドウ。
「ようやく正行も役に立てたようですね」
そう告げる直樹。
「ダメですお兄様・・・正行さんも大切な仲間です」
そう呟く聖羅。
「・・・では・・・」
そう言うゲンドウ。
そしてこちらは美鈴達。
「どうするんだ?俺も疲れてはいるがお前達の電撃を防ぐ盾にはなれる・・・」
そう告げる清二。
「俺としては風の奴の実力を確かめたかったが・・・」
そう言う正行。
と、その時
「ご苦労であった、正行」
突然そんな声がして驚く美鈴達。
「美鈴・・・あそこだよ」
そう告げるエアル。
「あれって・・・」
「精霊・・・か」
エアルが示した場所を確認する美鈴と清二。
「ゲンドウの精霊・・・何故ここに・・・」
そう言う正行。
「ワシの精霊・イリアを介して言葉をとばしている・・・正行よ。今回の件はここまででよい。すぐに戻るのだ」
そう伝えるゲンドウ。
「しかしゲンドウ!まだ、風の実力は・・・」
そう言う正行であったが
「やめておけ・・・雇われ側のお前が主の意見に逆らうものではない・・・それに風と全力でぶつかり合える日はいずれ来るだろう・・・少々力を使いすぎたか・・・今回は休ませてもらうぞ。それに正行も限界だろうしな」
と、正行の中に消えていくライズ。
「お前もギリギリだったのか・・・やせ我慢して・・・」
そう言う清二。
「うるせぇよ!俺はまだやれたんだ。精霊を出していなくったってな!だが、ゲンドウの指示だ・・・今日は引いてやる」
そう告げる正行。
「まてよ・・・ゲンドウってのは誰だ?それに、精霊使って言葉をとばすなんて普通じゃ出来ないはずだ・・・」
そう言う清二。
「敵のお前等に教える必要はないだろ。風も覚醒した以上、次は本気で行くからな・・・覚悟しておけよ」
そう言い放つと正行はその場から立ち去っていったのだった。
「あいつを捕まえればまだ・・・」
そう言い追いかけようとする清二。
「清二!大切なものを・・・忘れている」
そう告げたアクル。
「!・・・美鈴」
「ゴメンね、エアル・・・私もう・・・」
清二達がよく見ると、美鈴の足はふらついていた。
そして、その場に座り込む美鈴。
「美鈴!」
駆け寄る清二。
「大丈夫よ美鈴・・・美鈴がゆっくり休めばまた私は貴方の前に・・・」
そしてエアルは風となり、美鈴の中に戻っていったのであった。