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第38話:ESの秘密(2)

「何も進展がないな・・・」


数日剣道場でやっているのだが、美鈴自身も進展のない自分に呆れていた。


そして冷子は自身の剣道の練習をやりながら、美鈴の修行をずっと見ていた。


「よし、美鈴・・・お前にある事を教えておく」


突然そう告げた冷子。


「?」


いきなりの事でよく分かっていない美鈴。


「これは大事なことだ。さっきの修行のやり方と一緒に覚えていてくれ」


「は、はい」


そう返事した美鈴は、冷子からある事を聞いていくのだった。


そして、その翌日の放課後。


美鈴は町外れにある山の中にいた。


「冷子さんから今日の修行内容・・・【初めて力を感じた場所に行け】で、来たんだけど・・・」


これから暗くなってくる時間帯で、山の中はより一層静けさを増していた。


「ゴメンね清二君」


と、美鈴は隣にいた清二に謝った。


「別にいいって・・・でも冷子のやつ、何でこんな所に美鈴を」


不思議に思っている清二。


実際の所は清二は美鈴がここに来た理由を知らず、美鈴もまた冷子からの指示で清二には話さないように言われていた。


(冷子さんみたいな力があるって知ったらどう思うのかな・・・清二君)


そしてしばらく山の中を歩いていく美鈴と清二。


「この町に始めてきた時にここに来たのか?」


「うん、散歩みたいな感じで・・・」


そう答える美鈴。


と、その時何かに気付いたかのように足を止めた清二。


「清二君?」


そして次の瞬間、近くの木がいきなり弾け飛んだのだった。


「えっ・・・えっ・・・」


突然の状況に戸惑っている美鈴。


「よう・・・実に数日ぶりだな・・・確か美鈴って言ったか」


と、別の木の上に姿を見せたのは雷のES能力者・正行だった。


「今日は別のパートナーを連れてるな。まぁ、あの氷の女がいなけりゃ邪魔する奴はいないけどな」


そう言う正行。


「お前、誰だよ」


そう聞く清二。


「お前には用はねぇよ。用があるのは後ろの美鈴だ」


そう告げる正行。


「美鈴、あいつ知り合いなのか?」


そう尋ねる清二。


「えっと・・・」


上手く説明できずに困る美鈴。


「出番だぜ、ライズ!」


と、姿を見せる雷の精霊・ライズ。


「まぁ、外に出た所で相変わらず本気が出せないのはつまらんがな」


そう言うライズ。


「何でお前が美鈴を・・・」


「そいつの力を調べるのが俺に与えられた役目だからな、そいつは風のESを持っているんだからな」


「!?」


正行の発言に驚く清二。


(清二君・・・)


少し俯く美鈴。


「痺れたくなかったらさっさとそこを退くんだな」


清二にそう言い放つ正行。


と、その時清二は誰にも見えないように笑みを浮かべていたのであった。

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