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第3話:日常と非日常の境(2)

そして璃花が楽しみにしていた体育の時間。


それでもってこちらは女子更衣室。


各々水着への着替えを行っていた。


「霞ちゃん、先に行ってるね」


そう告げ更衣室から出る美奈。


そんな中更衣室で悩んでいた霞。


「リリスの大事な宝石・・・どうしよう」


プールまで持っていくと無くしそうなので迷っていた。


「服と服の間に隠しておけば昨日の妖精とか来ても大丈夫だよね」


そう考え青の宝石を隠すとプールヘと向かうのであった。


「遅いよ霞」


すでに準備運動まで終わらせていた璃花。


「身体動かすの好きなのよね、璃花は」


そういう美奈。


「それじゃ泳ごう♪」


そして、楽しい時間が過ぎていった。


だが、既にこの状況は敵に見られている事など霞は知るよしもなかった。


『本当にあんな女の子供に負けたのかい、ヒヤシ』


学校の遥か上空でヒヤシと通信していた妖精。


『フラウソルジャーの力さえ覚醒しなければ勝てた・・・あまり油断しているとやられるぞ』


そう告げるヒヤシ。


『私はあなたみたいにやられて逃げ帰りはしないわ・・』


『だがどうするんだ?今フラウソルジャーの・・・霞とかいったな・・あいつの周りには余計な人間が沢山いる・・・』


『ディオグ様からは騒ぎが大きくなると厄介になるから慎重に・・と、言われているが・・・私が姿を見せなければいい・・フラウソルジャーの子供だけおびきだせれば問題はない』


『まぁ、見せてもらうぜ・・・風のザレア・・』


と、通信を終えたザレア。


その頃、霞・璃花・美奈は仲良く遊んでいた。


そして、少し離れた場所で泳いでいた潤と詠二。


「気になるのか?」


「何がだ詠二・・・」


結構ちらちらと霞の方を見ていた潤。


「想いを伝えるなら早い方がいいぜ」


「?」


詠二のアドバイスも今の潤にはよくわからないのであった。


「璃花ちゃんスポーツ全般得意だしね」


「うん」


そんな話をしている霞と美奈。


そして、璃花はというと水を得た魚の状態であった。


そして、上空にいたザレアはそこから霞を監視しなから力の発動を行っていた。


「楽しそうだから、もっと楽しめるようにしてあげる」


と、風の力を発動するザレア。


「おい、詠二・・」


何かに気付く潤。


すると、プールの中心に突然渦が発生したのだった。


「璃花!気をつけろ、プールの中に・・・」


「えっ・・」


泳ぐのに夢中になっていたりかがみは、気付くのが遅れて渦のギリギリの所にいた。


「璃花ちゃん!?」


驚く霞と美奈。


「大丈夫、こんなの・・・」


泳ぎに自信のある璃花は、ここから逃げ切る自信があった。


だが、その時璃花は足に何かが触れたのに気付いた。


「何・・足が動かせない・・・これって・・小さな渦が足に」


何とかしようとする璃花。


だが、その間にも渦は広がり璃花を引き込み始めていた。


「何なのよこれ」


何とか足に絡み付いている小さな渦を消すためもがいている璃花。


だが、次の瞬間足の渦が消え璃花はバランスを失ってしまった。


そして、当然の事ながらプールの中心の渦へ引き込まれていった。


「もう・・・」


諦めかけたその時、璃花の手を霞と美奈が掴んだのだった。


「頑張って璃花ちゃん」


「霞ちゃん、絶対に離しちゃダメだよ」


そう告げる美奈。


だが、渦の力は強く霞達も引き込まれ始めていた。


「潤!」


「璃花達が・・」


何とか助けたい潤であったが、潤達の位置は霞達とは渦を挟んで反対側であった。


「ちっ・・・」


と、潤はプールから上がるとサイドを走り反対側へ向かった。


「霞、美奈・・手・・・離して・・このままじゃ」


「そんなの駄目」


そういう霞。


「そうですよ」


しっかりと手を握っている美奈。


「私なら大丈夫だから・・・ねっ・・」


と、璃花は二人の手を無理矢理離させたのであった。




時間は遡って渦発生直後。


水城家・・・霞の部屋にて。


「んんっ・・」


と、目を覚ましたリリス。


その直後、特殊な力を感知し起き上がった。


「この力・・・この方角・・霞が!?」


そして、すぐさま学校へと向かうのであった。

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