第35話:もう一つの物語
第二部のスタートです。新しいストーリーを見ていって下さい(第一部キャラも登場します)
フラウフェアリー達と出会い、その長い戦いを終えた霞達は普通の生活に戻り楽しんでいた。
そんな中、霞達のいる町から幾つかの町を過ぎたところにある聖憐町。
そこで、新たな物語が始まろうとしていた。
そして、その聖憐町に電車で向かっている一組の姉妹がいた。
「美鈴お姉ちゃん・・・この次の駅が聖憐町なの?」
そう聞いてきた女の子。
「うん。私の幼馴染の男の子も聖憐町に引っ越してきてるんだよ」
そう言う美鈴。
「佐和子もここの小学校に通うんだからね」
「うん」
そして、聖燐町の駅に着き降りる美鈴と佐和子。
「えっと・・ここから一番近いのは小学校か・・先に佐和子の方の手続きを済ませちゃおう」
「はい」
素直に美鈴についていく妹の佐和子。
そして、佐和子の手続きを済ませた後次に近いこれから住む自宅へと向かった二人。
「二人で暮らす分には広いかな・・」
そう思う美鈴。
「でも、お母さん達が準備してくれた家だよ」
そう言う佐和子。
「そうだよね・・ワガママは言っちゃ駄目だよね」
そう自分に言い聞かせて中に入ると、持っていた荷物を降ろして必要なものだけ小さなマイバッグに入れた。
「それじゃお留守番よろしくね、今度は自分の手続きをしてくるから」
「うん、いってらっしゃいお姉ちゃん」
美鈴を見送る佐和子。
しばらくして、中学校の手続きを終えて自宅へ帰ろうとした美鈴。
その時、美鈴は突然何かを感じたのだった。
「何・・今の」
そして、美鈴の足は自宅とは別の方へ向いていた。
半分無意識のような感じで街から外れ山の中に入っていく美鈴。
「聖燐町にこんな所があるなんて・・」
だが、その時背後で物音がして振り向いた美鈴。
すると、そこに魔物が現れたのだった。
「えっ・・」
そして、美鈴に襲い掛かる魔物。
「イヤッ!」
そして、とっさにガードした美鈴。
すると、突然美鈴の周りで風が巻き起こり魔物を吹き飛ばしたのだった。
「何・・」
吹き飛ばされた魔物は起き上がり再び美鈴に襲いかかろうとした。
だが、その瞬間何処からか氷の刃が飛んで来て魔物を貫いた。
そして、魔物はその場で消滅したのだった。
「今のは・・」
ふと、木の上を見た美鈴。
すると、そこに一人の女の子がいたのだった。
だが、その女の子はそのまま立ち去ったのだった。
奇妙な出来事を目撃して自宅へ戻った美鈴。
「遅かったね、お姉ちゃん」
「ちょっと手間取ってね・・」
自分でも信じられない事なので佐和子にも話せない美鈴。
「・・明日から学校なんだからしっかりしないと」
そう言い聞かせ明日の準備をするのだった。