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第30話:完全なるディオグ降臨(4)

「嘘…私と澄香ちゃんの攻撃が…」


驚いているフラウリリー。


「…ん…」


と、セイントフライヤーが消えるのと同時にディオグが掌に集めた闇のエネルギーも消えていった。


「余裕で光の力を滅せると思ったのですが…予想以上に彼女達の力が強かったようですね」


そう言うディオグ。


「どうしよう…私達の攻撃…通じない」


「大丈夫よ霞!あのエネルギーさえ使えなければ霞と澄香の技は強いんだから」


そう言うフラウディオン。


「確かにそうですね…残り五人で攻撃し続ければ光属性の攻撃を私に当てる事は出来るでしょうが…外での戦い…そして、ここでの戦い…疲労しているその状態で攻撃し続ける事が出来ますか?」


そう言うディオグ。


「やってやるわよ。貴方を倒せば終わるんだから…倒すまで攻撃し続ける」


そう告げるフラウディオン。


「そう言うことだ」


そう言うフラウロゼリア。


「なるほど…それほどまでにフラウリリーは希望の光なのですか…それではその光を…先に排除したほうがよさそうですね」


ディオグがそう言うと身構えるフラウソルジャーたち。


「霞には手出しさせないぜ」


そう言うフラウインフィ。


「そう言うわけにはいきませんよ。万が一、私の力を凌駕する力を出されては困りますからね…」


と、自分の身体から闇のエネルギーを吹き上がらせるディオグ。


「来るぞ!奴を止める!」


そう言い先に仕掛けたフラウロゼリア。


「クロッシング…」


「貴方達と遊ぶのは後ですよ…とりあえずは休んでいてもらえますか」


と、一瞬でフラウロゼリアの背後に回りこんだディオグ。


「なっ」


そして、掌から放たれた闇の波動を受けそのまま真下に叩きつけられたフラウロゼリア。


「お兄ちゃん!」


叫ぶフラウイリス。


「澄香ちゃん、もう一回ユニゾン攻撃お願い。このままじゃみんなが」


「は、はい」


ホーピッシュクリス・ユニゾンを再び発動させるフラウイリス。


「いいでしょう…私がフラウリリーの元に辿り着くのが早いか…貴方達が攻撃するのが早いか…」


そう言い更に進んでいくディオグ。


「恵美!俺達で止めるぞ」


「はい!」


同時に飛び出すフラウインフィとフラウヴィオラ。


「グラビティハデス!」


「サイコフラウニング!」


二人のフラウソルジャーの技が鋭くディオグに向かって飛んでいった。


「今の私は闇の膜以上のエネルギーを身体にまとっています…しかし、これはただの防御というわけではありませんよ」


と、一気に身体から闇のエネルギーを放出させたディオグ。


そして、そのエネルギーによりフラウインフィとフラウヴィオラの技は軌道を変えディオグの後方へと飛んでいった。


「何だと…」


「その分私も力を消耗しますがここは私の作り上げた世界…消耗も少なくてすみます」


と、高速で二人に接近したディオグ。


「逃げろ!恵美!」


だが、ディオグは先にフラウヴィオラを闇の波動で弾き飛ばした。


「恵美!」


助けようとしたフラウインフィだったが、その腕をディオグによって掴まれてしまった。


「!?」


「最後のボスを目の前にして仲間を助けるのを優先ですか…かつての闇の戦士だったフラウインフィもやはりただの人間だったわけですね」


そして、そのままフラウインフィを投げ飛ばし地面に叩きつけた。


「嘘だろ…フラウロゼリアだけじゃなくあいつらまで…」


「潤君!璃花ちゃん!」


心配そうにそう言うフラウリリー。


「大丈夫だぜ、霞。お前の攻撃の道は俺達で作る」


「霞は…攻撃する事だけ考えて」


そして、その場から飛び立つフラウサニーとフラウディオン。


「ダメ…二人まで…」


そう言うフラウリリー。


(私も頑張らないといけないのに…力が思ったように集まらない…どうして…)


この現状がフラウイリスの気持ちを焦らせ、ホーピッシュクリスの力を不安定にさせていた。


そして、次の瞬間フラウサニー・フラウディオンもディオグによって倒されるのを目撃したフラウリリー。


「澄香ちゃん!」


「間に合わない…」


そう呟いたフラウイリス。


そして、フラウリリーの目の前までやってきたディオグ。


『霞!』


そう叫ぶリリス。


「撃つしか…ない!」


至近距離からの不完全なユニゾンセイントフライヤーを放つフラウリリー。


「残念でしたね…少しばかり本気を見せてしまいますが…今の貴方の攻撃では相殺すら無理ですね」


そして、ディオグもまた掌から闇のエネルギー砲を放った。


ぶつかり合う光と闇のエネルギー。


だが、ユニゾンのエネルギー供給が不完全なセイントフライヤーは簡単に押され始めていた。


「皆の…頑張りが…無駄になっちゃう…」


そして、次の瞬間フラウリリーの目の前で大爆発が起きた。


「!?」


爆風に驚き眼をつむるフラウイリス。


「霞…ちゃん…」


爆煙がなくなりフラウイリスは周りを見て驚いた。


「霞ちゃんがいない…」


その事実に愕然としたフラウイリスはその場に座り込んでしまうのであった。

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