第30話:完全なるディオグ降臨(3)
「思惑通りだと…」
そう言うフラウロゼリア。
「この姿の私の能力も知らずにただ攻撃を仕掛けるだけ…それでは私は倒せないという事ですよ」
そう告げるディオグ。
「それじゃ…ディオグは何か…」
「それはそうですよ…いくら私が真の力を見せたからといって攻撃の嵐を受けて無傷でいられるはずがないでしょう」
そう言うディオグ。
「でも、見た感じ何も変わってないような…」
そう呟くフラウディオン。
「では、見えるようにしてあげましょうか?」
と、突然ディオグを包み込んでいる薄い膜が出現した。
「あれって…何」
驚いているフラウリリー達。
『あれは多分防御膜…自分のエネルギーで膜を作ってみんなの攻撃を防いでいたのよ』
そう告げるリリス。
「でも、霞や澄香の攻撃は通じてたんだろ?」
そう言うフラウサニー。
『ディオグが作った防御膜はディオグが使う力と同じ闇…だから相反する光の力は完全には防御できなかったわけだ』
そう説明するサナー。
「そう言う事だ…ちゃんと能力を把握してから攻撃を仕掛けていれば無駄なエネルギーを使わなくてよかったのだ」
そう言うディオグ。
「こいつ…初めから…」
そう言いディオグを睨み付けるフラウインフィ。
「とはいってもこの能力に気付いたとしてもどうすることも出来ないだろう…フラウソルジャーよ」
そう告げるディオグ。
「弱気になる必要はないわ。こっちには霞ちゃんと澄香ちゃんがいるんだもん。霞達の攻撃を中心にして一点集中攻撃すれば膜を破ってディオグに大きなダメージを与えられるはずよ」
そう考えるフラウディオン。
「確かに、璃花さんの言う通りですね。霞さんたちの攻撃ならあの闇の膜を破れますから…そこに私達が攻撃を放てば」
そう言うフラウヴィオラ。
「次の攻撃来ますか?フラウソルジャー」
余裕の表情を見せるディオグ。
「澄香ちゃん!あの技お願い」
「うんっ!ホーピッシュクリス・ユニゾン!」
フラウリリーに聖なるエネルギーを送るフラウイリス。
「俺達は次の攻撃の準備だ!」
そう告げるフラウロゼリア。
「霞さん!オッケーです」
そう言うフラウイリス。
「セイントフライヤー!」
フラウイリスの力を加えたセイントフライヤーを放つフラウリリー。
「攻撃が命中した瞬間に俺達が攻撃だな」
そう確認するフラウサニー。
「そう…確かに普通なら私は大きなダメージを受けるだろうな…この膜では」
そう言うとディオグは掌に漆黒のエネルギーを集めていった。
「あれって…」
『物凄いエネルギーです。物凄い…闇の』
そう言うリオン。
「こういう防御の方法もあるんですよ」
そう告げるとディオグは掌に集めた闇のエネルギーでセイントフライヤーを受け止めたのであった。