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第18話:フラウインフィの行動(1)

あの戦いの翌日。


霞・潤・璃花の三人は学校にて顔を合わせていた。


「おはよう、霞・・それに潤も」


そう告げた璃花。


しかし何やら元気がなさそうに見えた。


「どうしたんだよ、いつも元気なのにさ」


璃花にそう言う潤。


「本当は元気でいたいんだけど・・・」


そう言う璃花。


「潤君も璃花ちゃんも私なら大丈夫だから」


そう言った霞。


「だが、リリスは・・・」


潤の肩の上にいたサナーがそう告げた。


「心配です・・」


そう言うリオン。


昨日戦いを終えた後、変身を解いた直後リリスはその場に倒れたのである。


「リリス・・・私のダメージほとんど身体に受けてたから・・」


そう言う霞。


「フラウソルジャーは傷を負っても変身を解けば傷は無くなる・・・その代わり疲労は強く残る・・・」


そう説明するサナー。


「傷が疲労として残るんですよね〜」


そう言うリオン。


「本来は霞達に負担がかからないようにそう言った疲労は俺達が全て受けるんだが」


そう言うサナー。


「でも今回は疲労が多すぎてリリスさんだけじゃ受け止めきれなかったんです」


リオンがそう言うとみんな霞を見た。


「そして霞にも疲労が残っちまったのか・・」


そう呟いた潤。


「リリスは家で休んでるけど私は大丈夫だから二人とも心配しないでね」


笑ってそう言う霞。


と、そんな時転入したばかりの湊が教室に入ってきたのだった。


「あっ、おはよう湊君」


挨拶をする霞。


「あぁ、おはよう」


挨拶を返した湊は自分の席に着いた。


「霞、今日はリリスもいないんだしゆっくりしてて・・あいつ等が現れても私と潤で何とかしてみせるから」


そう言う璃花。


「うん、ありがとう璃花ちゃん」


と、そんな会話を霞達の方を見ないまま聞いていた湊。


(霞のパートナー・・昨日の戦いのダメージでお休み中か・・・)


そんな事を考えていた湊。


そして、特に何も起きることなく授業が進んでいった。


時は過ぎ放課後。


霞は学校の門の所で立ち止まっていた。


こういう時に限って潤と璃花は用事が出来、一緒に下校できなくなったのだった。


「家にたどり着ければリリスがいるから何とかなると思うけど・・」


そんな事を考えていると


「どうしたんだ?帰らないのか?」


と、霞に声をかけてきた湊。


「あっ、湊君」


「いつも一緒の二人はいないみたいだね」


そう告げた湊。


「今日は用事が出来ちゃって・・・」


そう説明した霞。


「なら、途中まで一緒に帰るか?霞がよければだけど」


そう言った湊。


「えっと・・」


色々と事情があるので考えてしまう霞だが、転入生との交流出来るチャンスと言う考えも浮かんでいた。


「はい、お願いします」


そう言うわけで霞は湊と一緒に下校することになったのであった。


「初めてですね・・一緒に帰るのって」


湊にそう言う霞。


「まぁ、当たり前だろ。俺は転入したばかりだしさ・・・」


そう告げた湊。


「そ、そうですよね」


何を意識しているのか少し慌てたように言う霞。


「・・・」


今はどちらもパートナーであるフラウフェアリーを連れていないため、湊は特に意識することなく霞を見ていた。


「あっ・・」


突然そうつぶやいて足を止めた霞。


「どうしたの?」


どうやら霞が立ち止まった場所は分岐点であった。


「湊君はどの方向なんですか?」


尋ねる霞。


「俺は右だな・・・霞さんは違う方向なんですね」


「はい、じゃあここまでですね」


そう言う霞。


「じゃあ」


一言告げると行ってしまった湊。


「さてと、リリスが心配だし早く帰ろう」


そして霞は、自宅へと駆けていったのだった。


その頃・・。


一人歩いていた湊。


と、突然歩みを止めた。


「コスモか?」


湊がそう告げると湊の前に姿を見せたコスモ。


「湊・・・あいつ等が動いたみたいだ・・狙いは・・・」


コスモが示した方角は、霞が帰っている方角だった。


「相変わらずやり方がせこいな・・」


「どうする?湊・・・」


「行くぞ・・」


湊は別の道から霞の家のある方へと進んでいくのであった。


「霞・・遅いな・・・」


ある程度回復したのか、起き上がり窓の外を見ていたリリス。


「潤達と一緒にいればとりあえずは安全だけど・・それと・・・」


思い出す廃墟での出来事。


自分達の前に現れた四人目のフラウソルジャー。


だが、彼は特に何も言うことなく去っていった。


「フラウフェアリー・・中にいたはずなのに声が聞こえなかった・・・何だったのかな」


不思議に思うリリス。


だが、その時部屋の窓が突然開いたかと思うと強い風が部屋の中に入ってきたのだった。


「この感じ・・まさか」


そして窓の外に姿を見せたのは4人のダークフェアリー。


「やっぱり一人だったな」


そう言うヒヤシ。


「パートナーの人間も不在・・・好都合ね」


そう告げたザレア。


「何で・・」


驚いているリリス。


「お前を捕まえておけば仲間は手出しできないだろ」


そう言ったキキ。


「リリス、この部屋はパートナーの人間の部屋であろう・・ここで戦いになればめちゃめちゃになる・・・」


ガロンがそう言うと


「つまりは外に出ろって事だ」


ヒヤシがあっさり結論を言った。


「・・わかったわ」


仕方なく言うとおりに窓から外に出るリリス。


だが、その直後リリスは自宅に向かっている霞を見つけてしまったのであった。

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