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第13話:黒きフラウソルジャー降臨(2)

「ダークソルジャーって・・」


「霞と璃花が・・・闇に・・そんなことって・・・」


「信じられないだろうが・・これでわかる・・・ダークディオン」


「・・はい」


静かに返事をする闇に染まったフラウディオン。


と、ダークディオンはフラウサニーに向けて手をかざした。


「璃花・・・」


「さっさとやっちまいな・・」


キキの言葉に押される形で力を放ったダークディオン。


「ダーク・・サイクロン」


「!?」


いきなりの攻撃を受けるフラウサニー。


『グッ・・・』


「潤!サナ-!」


思わず叫んでいたリリス。


「おまえ達にかけてある制御をはずしてやる・・思う存分仲間を倒すんだ」


そうダークリリーとダークディオンに告げたガロン。


「離れてろ!リリス、リオン」


そう叫ぶと同時に屋上から校庭に飛び降りたフラウサニー。


それを追って、ダークリリーとダークディオンも校庭へ飛び降りた。


「リオン、私たちでフラウサニーの援護やるわよ」


そう告げ向かおうとしたリリスとリオンだったが、その前にガロンとキキが立ちはだかったのだった。


「ガロン、キキ・・・そこをどいて」


そう告げるリリス。


「どけって言われてそう簡単にどく奴なんていないぜ・・フラウフェアリー」


「それにフェアリーだけの力でソルジャーは止められないはずですよ・・・リリス」


そう言うガロン。


「それでも私とリオンは霞と璃花のパートナーだから・・」


そう強く言うリリス。


「では少し酷な現実を教えましょうか・・・」


「えっ・・・」

驚いた表情を見せたリリスとリオン。


「おまえ達フラウフェアリーが死ぬとそれぞれの宝石が力を失うのは前にも話したな・・・」


話を続けていくガロン。


「では、今の状況でおまえ達が命を落としたらどうなるか・・わかるか?」


そう聞いてきたガロン。


「リリスさん・・・どうなるんですか?」


リリスに尋ねるリオン。


「ソルジャーとしての力を発揮させているのは紛れもなく宝石だ・・つまりあの強力なソルジャーのエネルギーも宝石とフェアリーとがコントロールしている・・・ここまで言えばわかるだろう・・」


「・・・・・・」


ガロンの話を無言で聞いていたリリス。


「宝石が力を失えばそのエネルギーは行き場を失いソルジャー自身を蝕むだろうな・・そして場合によってそのソルジャーは・・・」


「そんなこと私たちがさせない・・絶対に」


そう言いはなったリリス。


だが、ガロンはそんなリリスに非常な言葉を放ったのだった。


「我々とて彼女たちを傷つけるつもりはない・・・だが、この戦いのきっかけは・・彼女たちを巻き込んだのはお前なのだぞ・・リリス」


そんな言葉がリリスの胸に突き刺さるのであった。


「私が・・」


「リリスさんは悪くないです!私達は・・・」


そう告げるリオン。


「確かにおまえ達から見れば我らは悪だろうな・・しかし、彼女たちからすれば君達も悪かもしれない・・・リリス、リオン・・」


そう語っていくガロン。


「そんなことないです!璃花さん達と私達は仲間でお友達です」


そう強く言うリオン。


「・・・・・」


反対にリリスは無言になっていた。


「何だか退屈だな・・・俺・・」


そう呟いていたキキ。


「私が・・・霞と関わらなければ・・霞は」


そう呟くリリス。


「そう・・・彼女たちはこんな戦いに巻き込まれることなく普通の生活を送れただろう・・」


「リオン・・・私達は・・」


ガロンの言葉で完全に心が弱くなってしまっているリリス。


と、その時


「そんな事ないです!!」


そう叫んだリオン。


「リオン・・・」


「私は璃花さんと会えて一緒にいて楽しかったですよ・・璃花さんも楽しそうにしてたです・・・」


「君達に合わせていただけかもしれないだろう・・普通の生活を壊した君達に対して・・・」


リオンにそう告げるガロン。


「リリスさんしっかりしてくださいです!霞さんも潤さんも璃花さんも・・・大切なお友達です・・確かに私達が三人をこちらの件に引き込んでしまいましたけど・・・璃花さん達はいつも楽しく一緒にいてくれました・・あれは・・・本当の気持ちですよ」


「いつもは大人しい君が珍しく話すね・・だが、戦いは止まらないこの間にも君達の仲間は傷ついているだろう・・・身体より・・心がな・・・」


そういわれ校庭を見るリリスとリオン。


そこではまだ悲しい戦いが繰り広げられていたのだった。


「・・・・・」


傷ついた身体で校庭に立っているフラウサニー。


『無事か・・・潤』


話しかけるサナー。


「何とかな・・」


そう答えるフラウサニー。


ただでさえ仲間である霞や璃花に攻撃できないフラウサニー。


それに加え、自分と同程度の実力を持つ二人が相手なのである。


全ての攻撃をかわすのも難しく、現在の身体の状態になっているのである。


「サナー・・・いくらダークフェアリーとの融合変身だって俺達のそれと同じはずだ」


『あぁ、その通りだ・・』


「融合変身していてもフェアリーと霞達の意思は別々だ・・・だけど今の霞達は戦いを楽しんでる・・」


そう告げるフラウサニー。


そしてそんなフラウサニーの様子を見ているダークリリーとダークディオン。


「早く続きやろうよ」


「こんなに楽しい遊びなんだよ」


そう告げるダークリリーとダークディオン。


「遊びかよ・・・今の霞達には・・」


『どうするんだ・・・残りの体力も少ない・・相手が一人ならまだなんとかなったが・・・それかフラウリリーの力があれば・・』


そういうサナー。


「フラウリリーの力?」


『そうだ・・・フラウリリーには光の力がある・・闇を浄化する力がある』


そう告げるサナー。


サナーの話を聞き、フラウサニーは何かを思いついたのか笑みを浮かべて立ち上がるのであった。

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