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第9話:能力0で無人島!?(3)

「どういうこと・・自分の仲間を足止めするなんて・・・」


ガロンにいうリリス。


「お前に選択権はないはずだ・・判断が遅れれば・・・宝石は奪われ・・お前の役目も終わるだけだ」


真剣な表情でリリスに告げるガロン。


「信用・・・するわ・・例え敵でも」


と、霞の元に急ぐリリス。


「俺は何をしようとしているのだろうな」


そう呟きながらリリスの後方を進むガロン。


「そろそろ鬼ごっこも終わりだな」


霞の背中を視界にとらえていたキキ。


「リリス・・・」


だが、その時飛び出してきたガロンがキキとぶつかったのだった。


「ガロン!?一体どうしたんだ」


「力を使い果たしただけだ・・」


ただ真実を述べるガロン。


「霞!」


「なっ・・・」


霞の元に現れたリリスに驚くキキ。


「リリス!無事だったんだ」


「霞こそ」


笑顔を見せ合う霞とリリス。


「そうか・・ガロンをやったのはお前だな・・・許さないぜ」


「霞・・疲れてるみたいだけどいける?」


心配しながらいうリリス。


「大丈夫・・・リリスがいてくれるなら・・」


そんなやり取りをじっと見ているガロン。


「いこう・・・霞」


「うん・・ジョイントフェアリー!」


互いの思いと共に宝石の光に包まれていく二人。


「ぐっ・・・」


「ここからが本番だよ」


そういい森の大地に降り立ったフラウリリーなのであった。


「形成逆転されたか・・・」


そう呟くガロン。


「さぁ、どうするの?」


尋ねるフラウリリー。


「まだ・・負けてないぜ」


と、手のひらに炎を発生させるキキ。


『何を・・・』


「下手に攻撃とかしようとしたら辺りに俺自慢の炎を放つぜ・・」


そう告げるキキ。


「そんなことしたら・・・森が・・」


「それだけじゃないだろ・・・ここにいるお前の仲間も巻き込まれる・・フェアリーなら耐えられても普通の人間じゃ・・・」


「そんな事・・」


止めようとするフラウリリー。


「だから俺を止めようとして動いても炎は放たれるんだぜ・・・」


キキの動きに動けなくなるフラウリリー。


「リリス・・どうしよう」


助けを求めるフラウリリー。


『ガロン・・・ここは引いて』


「何言ってるんだお前!」


そういうキキ。


『キキ・・貴方だってここで無駄に力を使えないでしょ・・・味方を助けにきたのなら・・』


「お前・・・」


と、ガロンが


「ここは引くべきだ・・ヒヤシとザレアと合流し力を回復させなければ・・・」


少し考えたキキは仕方なくガロンを抱え飛び立った。


「一応助かったのかな・・」


『霞、私達もみんなと合流しよう』


「うん♪」


そしてフラウリリーも仲間と合流するために動き出すのだった。


『何とか戦いは回避できたけど・・』


「先ずは潤君とか璃花ちゃん見つけないと・・・まだフラウソルジャーの姿だし・・」


移動するのはこちらの方が簡単ということで、森の中を探しているフラウリリー。


と、その時いきなり生い茂った植物の所から潤が飛び出してきたのだった。


もちろんいきなりだったので、よけられることもなく潤とぶつかったフラウリリーは潤と共に倒れてしまった。


「潤、そんなに急いだって今の私たちじゃ戦力には・・・」


同じ所から現れた璃花。


肩にはサナーとリオンが乗っていた。


「あ・・」


わずかな間固まっていた璃花。


つまりは潤はぶつかった勢いでフラウリリーを押し倒していたのだった。


「・・・それじゃ私はこれで・・」


「って、勘違いしたまま逃げるな」


璃花を止める潤。


「なんてね・・・冗談よ♪」


笑っていう璃花。


とりあえず起き上がる二人。


フラウリリーも霞とリリスに戻った。


「まぁ、フラウチーム合流完了ね」


「あと、海の方に彼方達がいるよ」


「なら、私が空から海まで案内するわ」


そういって飛ぶリリス。


そして霞達は彼方達と合流するため、海側へと向かうのであった。


「でも彼方君・・・本当に探しに行かなくていいのかい?霞ちゃんのこと・・」


そういう詠二。


「きっと大丈夫・・・」


森の方を見ながらそう告げる彼方。


と、その場所からひょっこり霞達が姿を現したのだった。


「霞ちゃん!」


思わず霞に飛び付いていた美奈。


「美奈ちゃん、ゴメンネ・・心配かけて・・・」


謝る霞。


「そんなことないよ・・霞ちゃんが無事でよかった」


瞳に涙を浮かべて言う美奈。


「潤も璃花ちゃんも無事だね」


確認する詠二。


「当たり前よ」


「お姉ちゃん・・・」


「彼方も・・ゴメンネ」


ゆっくり彼方を抱きしめる霞。


再会を喜んでいると、遠くから船が近づいてきているのに気付いた。


「迎えの船だね・・・」


「ナイスタイミングってやつだな」


そう告げる潤。


「色々あったけど・・楽しい海だったね・・・」


そう告げる霞であった。


詠二の親が手配した船に乗り、ようやく自分達の住む町に戻ってきた霞達。


そして、楽しい夏はまだまだ続いていくのである。

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