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第9話:能力0で無人島!?(2)

無人島に飛ばされた霞やヒヤシ達が、悪戦苦闘しているなか・・・。


ただ一人、前の戦いに参戦していなかったキキが海の上を飛行していた。


「ディオグ様が言っていたのはこの辺りか・・しかし・・・何で俺が」


文句を言いながらもヒヤシ達を助けに向かっているキキ。


「ヒヤシ達が三人とも戦えない状況じゃフラウソルジャーに遭遇しても宝石は奪えないな・・」


一人静かな海を飛行しているのでかなり退屈らしく、色んなことを考えながら飛んでいた。


「暇だ・・・」


と、しばらくして前方に島が見え始めた。


「それなりに大きな島だな・・・あいつら見つかるのかよ」


不安になりながらもその島に向かっていくのだった。


「サナー、取れるか?」


「あぁ、なんとかな」


「リオン、そっちは私が取るからサナーを手伝って」


「はいです」


効率よく森の中で食料を集めていく潤達。


「ザレア・・あいつらわざとか?」


そう尋ねるヒヤシ。


「そのようね・・・わざわざ後ろにいる私達のために食料を残している・・」


「お前らの情けなんて・・・」


そういうヒヤシだが


「だけど今の私達に必要なのは生きること・・それが敵の情けでも生き延びなければ二度とディオグ様には会えないわ」


「・・・」


仕方なく潤達がわざと残していた食料を取り、エネルギーを蓄えるヒヤシなのであった。


そしてこちらは海辺にいた霞達。


「でもよかったね。ライターあって」


喜んでいる霞と美奈。


そして、魚取りをしていた詠二と彼方。


「でも何で詠二さんはライター持ってたんですか?」


尋ねる彼方。


「一応ね・・・結果的によかったんだし」


「そうですね」


とりあえずあまり大きな疑問ではなかったようである。


「彼方達の方はどう?」


そう聞いてきた霞。


「とりあえず今日の分はとれたよ」


そう答える詠二。


そして、魚を焼いて食事タイムにする霞達。


「でも詠二君って何でもできるんだね」


「そういう訳でもないよ霞ちゃん。彼方君がいてくれたおかげで魚も結構とれたしね」


「いえ、僕は・・」


そういう彼方。


「詠二君、助けっていつぐらいになるのかな?」


尋ねる美奈。


「前にも説明したけど正直な所はわからない・・・だけど僕たちの捜索は始まっているはずだよ」


そう告げる詠二。


「それまで頑張らないといけないね彼方」


「うん、頑張ろうお姉ちゃん」


そして、安心できないながらも楽しい時を過ごしていた霞達。


だが、今回の霞達の行動が無人島での事態を大きく動かすことになるとは誰も知らないのであった。


「ガロン・・・あれ・・」


リリスは少し離れた場所から上がっている煙を見つけた。


「誰かが火を起こしたか・・・」


「じゃあ、霞達があそこに・・」


「そうとは限らないが・・・」


そういうガロンだが、リリスには聞こえていなかった。


「行くぞ・・仲間と合流するんだろ・・・合流すればお前から解放される」


「・・ごめんなさい・・・敵なのに・・でも貴方達も私達と同じフラウフェアリーだから・・・」


「・・・・・先に行く」


と、リリスを追い越し煙が上がっている方へ歩き出した。


そして同じ頃、この島に近づいてきていたキキも煙に気付いていた。


「誰が何かをやってるな・・調べてみるか。ヒヤシ達かもしれないしな」


そして煙の場所に一足先に近づくキキ。


だが、偶然か幸運にも霞が近づいてくるキキに気付いたのであった。


(ダークフェアリーが海の方から・・・それって・・)


ただ霞にもすぐわかったことは、ここにいればダークフェアリーとの戦いに彼方達を巻き込むということだった。


それにリリスのいない状態の霞は、現在残された手段は一つだけだった。


(みんな・・・ゴメンネ)


と、森の方へと駆け出していく霞。


「あっ、霞ちゃん!?」


霞の行動に驚く詠二。


「あいつはフラウフェアリーの・・妖精の姿も見えないし・・丁度いい・・宝石を奪ってやるぜ」


と、キキは霞を追い森へと入るのだった。


「捕まったら・・・ダメッ・・・・・リリスに迷惑かけちゃうから」


森の中を逃げ回る霞。


追い掛けるキキ。


「こんな森の中じゃかえって俺の炎が使えない・・でもまぁ・・・炎なくてもあいつを捕まえるぐらい簡単だけどな」


少しずつ霞との距離を詰めていくキキ。


そして、こちらはリリスとガロン。


「リリス・・高い所から見てみろ」


「?」


木の上にいたガロンに言われ、宙に浮き辺りを見たリリス。


「森の中で何か動いてる・・・」


「この島に何かいるとすれば三つ・・一つは元々この島にいた生物達、一つはダークフェアリー・・・そして最後は・・」


だがその時既に、パートナーだからなのかリリスにはわかっていた。


「霞・・・」


「後ろから来ているな・・恐らくは我等の仲間・・・火のキキ」


「霞を助けないと!」


一人飛び出していくリリス。


「・・仕方ない」


と、そのあとをついていくガロン。


霞に迫るキキ。


「やっぱり向こうの方が体力あるよぅ・・・」


結構疲れてきた霞。


「リリス」


声をかけるガロン。


「・・・」


「俺がキキの気を引く・・その隙にパートナーと合流しろ」


「えっ!?」


突然そう告げたガロンに驚くしかなかったリリス。

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