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第4話:勇気の戦士(1)

次の日、霞は学校を休んでいた。


やはり、昨日の事が原因で友達と触れ合うのが怖くなっていたのだった。


「霞・・・」


布団の中にいる霞を心配するリリス。


家族には風邪だと伝えていた。


「お姉ちゃん・・」


ドアの向こうから聞こえた彼方の声。


「うん・・・」


「早く良くなってね。じゃ、僕学校いくから」


そう告げ登校していった彼方。


「私・・何してるんだろう」


無意識にそう呟いていた。


「えっ・・・」


驚くリリス。


「お母さんや彼方にまで・・」


霞も友達から離れても、問題が解決しないことはわかっていた。


だが今は、巻き込まれた人を確実に助け出せる自信がなかったのである。


そんな中、ホームルームで霞の欠席を知ったクラスメート達。


「霞、風邪か・・・」


そう呟いた璃花。


「ねぇ、璃花ちゃん」


話し掛ける美奈。


「お見舞い?でもね・・」


璃花も昨日の事はしっかりと覚えていた。


「霞も助けてくれようとしたのに手を払いのけちゃったし・・・何て言うか・・会いづらいのよね」


と、そこに


「なら・・・俺が行こうか?」


詠二に後押し(?)される形で、潤が名乗りを上げたのであった。


「潤・・・」


「俺なら霞も気を使わずにすむだろ?」


と、横から詠二が


「提案したのは僕だけどね」


そう告げたのだった。


「じゃあ・・お願い」


「私は・・・」


そういう美奈。


「心配するな・・終わったら璃花の方に連絡入れるから後で聞いてくれ」


と、いう事に決定したのだった。


そして、放課後。


一度自宅へと戻った潤。


鞄を机の上に放り投げた後で何かに気付いた潤。


何と机の上に見たことのない橙色の石を見つけたのだった。


「何だか知らないが普通の石っていうより宝石だな・・・霞にあげれば喜ぶ・・か?」


少し疑問に思いながらも、潤は橙色の宝石をポケットに入れて水城家に向かうのであった。


「考えてみたら璃花以外の女子の家にはいったことないんだよな」


そんな事を考えながら、水城家の前にやってきた潤。


「・・・・・」


少々緊張しながら呼び鈴を押した。


と、玄関から彼方が出てきたのだった。


「あっ、お姉ちゃんの・・」


「あの・・・」


潤が言いかけたその時、彼方から信じられない事を聞いたのだった。


「霞がいない?」


驚きと疑問を持った潤。


「僕が帰ってきた時には・・」


「行き先に心当たりはないのか?」


「お姉ちゃん・・・お休みのときは街外れの林に散歩に行くけど」


「風邪ひいてるアイツがそんな所までいくとは思えないが」


と、彼方が


「お姉ちゃん風邪じゃない気がするんです」


「えっ・・」


「気がするだけなんですけど・・・」


俯く彼方。


「とにかく俺が探してくる」


「お願いします」


そして潤は、街外れに向けて駆け出したのだった。


その頃、霞はというと・・・彼方が言っていた通り街外れにいた。


「霞いいの?家族には風邪っていってあるのに出歩いて・・」


「ごめん・・・」


静かに謝る霞。


そして、またしても霞の様子を見ていたディオグの部下・ダークフェアリー。


「都合がよく一人だな」


そう告げるヒヤシ。


「だからといって油断はしないわよ」


ヒヤシに言うザレア。


「じゃあ・・一気に終わらせるか」


そして、ヒヤシとザレアは霞と接触するのであった。


そしてこちらは潤。


街外れに向かい走っていた。


と、急いでいたので突然躓いてしまった潤。


その拍子にポケットに入れていた橙の宝石を落としてしまった。


「傷ついてないよな・・・」


と、潤が拾おうとしたとき突然橙の宝石が光を放ち始めたのだった。


「何だ・・」


そして、宝石の上に出現した妖精。


「・・・・・」


いきなりの出来事に言葉も出ない潤。


「乱暴な・・・とは違うがこんな目覚め方をするとはな・・」


「お前誰だよ」


「説明するのは面倒だが・・・俺のパートナーになったのだからな」


と、いうことで潤はその妖精から話を聞くことになったのであった。

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