『異世界の常識』
これまでの登場人物紹介
《 》はスキル紹介となります。
●茂木一彦/カノン 主人公
【前世】
元ペットショップ店長
車の事故に巻き込まれ死去 享年28歳
《異獣思念会話:ビーストテレパシー》※動物との意志疎通が可能になる
【転生後】
《魂の共有 :リンク》※詳細不明
《神体強化術:ジンガ》※詳細不明
《超回復術 :キュアペリン》※詳細不明
●ブラン 主人公が飼っていた犬
ミニチュアダックスフンド
主人公と同じ事故に巻き込まれて死去
●佐藤俊 主人公の同級生で親友
クレー射撃のオリンピック代表選手
(金メダリスト)
主人公と同じ事故に巻き込まれて死去
●神様
犬の顔をしているが杖を持ち二足歩行
主人公に以前会った事があるらしい。
●リサ
異世界で初めて会った人間
生まれ変わった主人公と同じ年齢
金色の髪に蒼い眼を持つ美少女
●アロン
リサの父親。がさつな性格だが家族を大切にしている。赤い髪の大男。
●エリザ
リサの母親。優しくどこか気品漂う女性
リサと同じく綺麗な金髪の美女である。
●イロス
リサの弟。まだ、1歳。
父親に似て赤い髪をしている。
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「あの~良ければこの世界の事、教えて貰えませんか?」
エリザとリサは寝床の準備をしてくれている。イロスはすでに自分のベットで夢の中だ。
「この世界のこと?あぁ、この村のことか。ここは、シザの村だ。大体50人位が暮らしているかな。場所でいうとギャミ王国の西側に位置するな。ここに来る時に見ただろうが東の山々は魔の山と呼ばれている。あの山には魔獣がたくさん住み着いている。間違えても近づいてはいけないよ。」
(魔物?魔獣?虎や熊の類いか???いや、ここは異世界だ。ゲームみたいなモンスターの可能性もある。)
「すいません。ここでは魔法なんかはあるんですか?」
馬鹿な質問だ。前世でこんなこと聞くやつがいたら大笑い者だ。
「あぁ、もちろん皆使えるよ。」
(あるんかいっ!!!!!!やっぱりね、聞いてみるもんだね!!)
「まぁ、この村だと基本の火・水・風・土位しか使える者はいないな。少し先の町まで行けば上位魔法や二種魔法なんかを使える人がいるはずだ。」
なるほど、なるほど。この世界では皆、多かれ少なかれ魔法が使えると。上位魔法は物を浮かせたり、幻覚や占いなんかの産まれ持った特殊魔法だそうだ。二種魔法は基本の火・水・風・土を2つ組み合わせて使う高次元魔法らしい。・・・・魔法か。これぞ、異世界転生の醍醐味!ゲーマーの血も騒ぐってもんですよ!
ゲーマー???忘れてた!魔物がいるなら勿論あれもいるはずだ!
恐る恐る聞いてみる・・・・
「ちなみに魔王はいます???」
アロンはギロっと、見つめる。
「勿論いるに決まってるだろ。」
あぁー!ですよねーっ!!
これで、いなかったら俺が魔王になるパターンでしたもんね。
なんだか、楽しくなってきた・・・・・・・
「あっ!でも、こんなに近くに魔物がいるなら魔王が攻めてきた時危ないんじゃないんですか??」
アロンは一瞬真顔になり大笑いする。
「ガハハハッ!いくら魔王といえども、魔物を従えることなんか出来る訳ないだろ!!!むしろ、魔物がいるから魔王達は東の国から攻めて来れないんだからな。」
なにっ???魔物は魔王の手下ではない????
というか、魔王も手が出せない魔物ってなんだよ!!!!
普通にRPGならスライムとかが最弱だろ!えっ何???スライムが最強の可能性もあるの???あれっ?これって???
いやいや、違う!違う!落ち着こう。多少は違うところがあるがこの世界はやはりイメージしていた世界で間違いない。とりあえず明日この先にある町に行ってみよう。
リサが寝床の準備が出来たと知らせに来てくれた。
見れば見るほど美少女だ。どこぞの女優より数倍整った容姿である。
・・・・そういえば、俺の顔ってどんなのになっているのだろう?
明日、一番で確認しようと思い眠りについた。