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 ☆ ☆ 第82話 相席

 最近入った新人は、どうにも癖のある子だ。人よりワンテンポ遅れている不思議ちゃん。それを気にしている素振りもないので、こちらとしてもどう扱うべきか迷うことがある。


 そんな彼女の行動で私が気になったのは椅子の座り方だ。座面の端ギリギリに腰掛け、ほとんど空気椅子のような状態で仕事をしている。

 座り直したりする様子もないので、それが彼女にとって普通で、昔からの癖なのだろう。


 座面の七割が空いている彼女の椅子をぼんやりと眺めていると、隣の同僚が声をひそめて耳打ちしてきた。


「やっぱり見えます?」

「……何が?」


 呆気に取られて聞き返すと、同僚は不思議ちゃんの椅子の空きスペースを指さした。


「ああいうことすると呼んじゃうんですよね。一緒に座りましょー! って感じで。無意識なのかな……」


 彼女の言わんとすることを察し、霊感のない私は曖昧に笑うしかなかった。

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