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 ☆ ☆ 第79話 丑の刻参り

 風呂上り、火照った体を冷やそうと窓を開けてベッドに腰掛けた。

 週末の夜は夜更かしをしながらホッと一息付けるのが嬉しかった付くのが習慣になっていた。静寂に包まれた街を流れる秋の夜風はほんのりと冷たく心地いい。


 ふっと窓の外へ視線を向けると、道路を挟んだ所にある神社の境内で白い影がゆらゆらと動いているのが目に入った。幽霊か? と興味半分で眺めていた。

 揺れ動く影はこちらに気付いたのか、ぴたりと動きを止めた。


 それが白装束をまとった人間だと気づいたのは、その人物と目が合ったからだった。その恰好から丑の刻参りだと直感した。相手もこちらを認識したらしい。

 不思議なことに、かなり離れているはずの相手が鬼のような形相になってこちらへ向かってくるのがわかった。


 恐怖で震える足に鞭打って、家じゅうの施錠を確認して回った。ベッドに潜り込んで身を隠し、いつでも警察に連絡できるように携帯電話を握りしめ息を殺した。

 しかし。

 その人物が我が家を襲撃することはなく、気が付くと眠りに落ちていた。




「今朝未明、××市の民家にてこの家の住人と思われる男性と身元不明の女性が死亡しているのが発見されました。遺体には十五センチほどの釘が複数打ちつけられており、警察は女性の身元の特定を急ぐとともに目撃情報を求めています」

お題提供:電咲響子さま

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