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怪奇短編集 ―Mysterious Worlds―  作者: 牧田紗矢乃


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 ☆ ☆ 第16話 給食

 幼い頃に住んでいたのは、寂れた炭鉱町だった。


 最盛期には二十近くあったという小学校も今は片手に収まる数になり、生徒数も激減したという。

 そんな土地にしては、私が通っていた小学校はそれなりに生徒数があり、設備も整っていた。しかし、給食の方はどうも貧相だった気がしてならない。


 給食と言えば、大抵は白米と汁物、焼き魚に牛乳と果物。あるいはパンとスープにジャムや牛乳にデザートといったものを想像するだろう。

 ところが、私の学校ではデザート類が出なかったばかりか、肉料理というものも滅多にお目にかからなかった。




 給食が異様だったということに気がついたのは、他県の学校に転校したあとだった。


 転校先の学校では、贅沢にも大きな肉の塊が給食として出され、デザートもついた。

 前の学校ではスープの中に小さくてまずい肉が少し入っていたくらいだったな、と私が漏らすと新しい級友たちは大いに驚いていた。




 あらぬ疑いをかけることにも繋がりかねないので、口にできなかったこともある。

 給食で肉が出ると、恰幅の良い町民が一人、また一人と姿を消したのだ。




 ――あれは、給食で出たまずい肉と何か関係があったのだろうか?

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