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  ☆  第10話 着信

 高校入学のお祝いで、私は念願の携帯電話を手に入れた。

 早速友達にメールを、と思ったときだった。着信を知らせるメロディーが鳴り響いた。

 画面に表示されたのは、友達でも両親でもない、見知らぬ番号。


「……はい?」


 恐る恐る電話に出ると、困ったような男の声が聞こえてきた。


「あのー……そのケータイ、どこで拾いました?」


 私は耳から携帯電話をはなし、怪訝な顔でそれを見つめた。買ったばかりの携帯電話は傷一つないつややかさを誇るように手の中に納まっていた。


「これ、私の携帯ですけど……」


 怪訝な顔のまま私が答えると、すみませんとだけ言って電話を切られてしまった。




 あの間違い電話がかかってきてから、数日おきに間違い電話がかかってくる。

 サラリーマン風の男からの仕事がらみの電話だったり、若い女のお誘い電話だったりと毎回違う番号からの着信だった。さすがに気味が悪かったのでショップに向かい、別の電話番号に変えてもらった。

 すると、あれだけ多かった間違い電話は一切なくなった。




 たまたま多くの人と似た番号を引いただけだろう。だが、もしその人たちが何かしらの理由で私の携帯番号を入手していたらと考えると空恐ろしくなってしまうのだ。

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