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詩集

崩壊の数

作者: ロースト

崩壊の数


とんだ誤算だ。嗤っちまうゼ、ええ?俺の、すべてが。そう、すべてが崩れてく。なんてことのない、小さな失敗。人間なら当たり前にあるはずのそれ。だが、今、俺はその当たり前の些細な、たった一回のミスによって、窮地に立たされていた。でも、これは逆に好機とも言えるだろう。どうせ、辿る道が同じならば、これを押すのは、早めのほうが良かった。だから、窮地でもあるが、好機でもある。そして、俺の完全性はそこでこそ、証明される。だからアレはミスではなくて、必然とも言い換えられる。そもそも、偶然なんてものはなく、すべては可能性の上に成り立った、必然でしかないのだから。だから、押さなければ。ボタンを、すべてを終わらせるために。俺でなくてはならない。





―――これを、これを押さなければ……




―――これを押さなければ……



―――押さないと……





これで、終わりだ―――



      7―――

     


       6



  5



    4


       3

            2

  1

         0 ――――――


カチャ







なぜだ?

      なぜ

 なぜ

     なぜ

                なぜ

          なぜ

なぜこんな、


  こんなことに……


               なぜ


      なぜ、こんなことになった?

  あの時私は何をした?


         そう、私は確かに

               確かに押したはずだ。

      アレを、押したのだ。


ならなぜ?


               なぜ

失敗、だったのか?

    いや、そんなはずは……


 間違うはずが、失敗のはずが、ない。

   アレは完璧で、完全で、完成していた。


では、なぜ?


  私は、生かされたのか?


―――くっくっくっくっ

ふはははははははははっ

ははははははははははははははははははは

はは、はははは、はははははははは、はははははははははははははは、

はははははははは、ははははは、はははははははははははははははははははは・・・・・・

はははははははははははははははははははははははははははははは・・・・・・

はははは・・・・・・

はは・・・・・・

は・・・・・・


なんということだっ!

 私はまだ続けてもいいということなのか!?

私に、生きろと!?


そうさ、なら、生きてやる。意地でも、生きてやる。

アレを完成させるまで、完璧にするまで、完全になるまで、生きてやるっ!!


望みどおり、操られて生きようではないか!


絶対、生き抜いて

   ―――復讐してやる!!


今度は、絶対に!!!!


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