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余談 はじまりの少し前
「そういえばルッカさん」
「何？ツクヨム」
「その……言いにくいのですが……何というか……」
「早く言いなさい？私はゆきみたいに心は読めないのよ？」
「すぅぅぅ……ふぅぅ……分かりました。心を決めて言います」
「……いいわ。発言を許可します」
「……妹様ってルッカさんよりむちゃくちゃ可愛いですか？」
「……そこまで溜めておいて何を言っているの？」
「さっきまで真剣な話なので言い出せなくて……」
「ふざけてるの？」
「……ごめんなさい。もう二度と言及し……」
「可愛いに決まっているじゃないの！当たり前でしょう！」
「……へ？」
「あなたの眼は節穴なのかしら？見てみなさい、この身体。妹に劣る私の姿でさえ、この完成された可憐で秀麗、この世に存在しないほどの美しさなのよ？むしろ私と妹を比較の対象にするあなたのその態度に怒りが収まらないほどに愚かな発言なのが分からないの？まぁ仕方ないわね、あなたは妹を見たことがないのだから」
「……は、はぁ。とりあえず答えは出たので……」
「あぁ。あなたが妹のことをこの目で見た時の反応を早く見たいわ！これからあなたが妹をみて衝撃を受けることは分かっているけれども今からそれを目の前で見ることができると考えるだけで楽しみで楽しみで本当に仕方ないし私としても少し申し訳ないけれど久しぶりにあの子に会えることだしそういう意味でも楽しみね！勿論あなたが妹と……」
「……聞いてないな、これは……」
ちなみに彼女は、このテンションのまま１時間近く語りつくしていた。
