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リアル推しガチャ【第二部】  作者: 有氏ゆず
第一話 図書館解放!彼女は男性です!
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「私、は……わたし、ワタシ……ハ……?」


ぼくの問い掛けに、式部は答えてくれなかった。

いや、答えられなかったと言った方が正しいかもしれない。だって、彼はバグが起きたように、同じ言葉を繰り返している。


「式部!」

「ワタシ、ワタシ、ワタシハ……マモリマス、アナタ、ソンザイ、ツカワレル、オアイデキマシタ、タメダケノ、ヨウヤク」


それを止めたくて、ぼくは式部の名を叫ぶ。

ぼくが彼の名前を呼んだ途端、式部の身体がぐにゃりと歪んだ。




嘘だ……!まさか、消えたりしないよね……!?




「嫌だ!式部……!」


ぼくは彼を助けたくて、勢いで抱きしめようとした。でもぼくの手を空を切る。


「うそ、触れない……!」


何度触ろうとしても、式部に触れることが出来ない。

こうしている間にも式部はどんどん歪んでいって、彼の形を保てなくなっている。


「いやあっ!誰か!誰か助けて!!」














「アイタカッタ、ワタシノ、エ─────」














『芋煮成世様』


突然、ぼくの頭の中に男性の声が響き渡る。

知らない声。でもよく知っている声にも聞こえた。


「お願い!式部を助けて!」


誰でも良い。とにかく式部を助けたくて、ぼくはその声に助けを求める。




『第二章に突入しました。図書館が解放されます』

「は、はあ!?図書館!?」


予想外すぎる返答にぼくは思わず情けない声を出してしまう。

図書館なんて今は求めてない!

確かにゲームのファンクロでは第一章をクリアーすると、図書館機能が解放されたけど……!


「そんなのいいから、式部を……!!」

『芋煮成世様を、ただいま図書館にお連れ致します』

「え!?今から!?」


考える暇もなく、ぼくと式部は光に包まれて……




「な、何なのこれーーーー!!!!」




その場から、消えた。




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