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猫小説、猫の詩

猫の恩返しが伝わらない

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2022/04/22




 立派な猫になりたい。


 他所猫から指をさされるような猫にはなりたくない。


 なので私は、きっちり借りを返す事にした。


 玄関とんとん。


「にゃあにゃあ」


 がらっ。


「あらあら。どうしたの猫ちゃん」


 私は「あの時たすけていただいた猫です、恩返しにきました」と言った。


 しかし猫なので、喋れない。


「にゃー」としか言えなかった。


 でも、その人は笑顔になって「お家にお入り」と迎え入れてくれた。


 優しい人間だな。


 そう思った。


 第一印象もそうだった。


 優しい人間そうだと思った。


 そしてその通りだった。


 この前に出会った時、溝に落ちて這い上がれなかったところを助けてもらった。


 そして、美味しいご飯を用意してくれて、しかもその隙に寝床まで用意してくれていた。


 だからとても優しい。


 そんな優しさに報いるために、きっちりと恩を返さなければ。


 しかし。


 この家の害虫や害獣を狩って、返しきれる恩だろうか。


「にゃあああ」

「きゃあああ。なんか、黒くててかてかしてるものくわえてる!」


 もっといい恩返しはないだろうか。


「にゃあああ」

「きゃあああ。その鳥さんどこで捕まえてきたの? ぺっってしなさい!」


 その人間は一人暮らしでずいぶん寂しい思いをしているようだ。


 そうだ。だったら。


「みーちゃん。今日実はねぇ、こんな事があったのよ」


 話し相手が欲しいと言っていたので、「にゃー」と相槌もうってあげよう。


 だとしたら、住み込みで毎日働かなくちゃいけないな。


「にゃうにゃう」


 ごろにゃーん。


 なでなで。


「野良猫だったのを室内で飼うのは難しいかもって話を聞いたけど、やけに順応が早いねぇ。ひょっとしてあたたかい寝床を得るために、拾われるのを狙ってドジしてたのかい?」



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