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犬とブリーダー

雪解けも始まり春が本格的に始まった感じの季節になってきた。

少しずつ暖かくなり三年目の始まりもすぐそこまで近づいている。

そんな中先日エルネストに頼んだ番犬とブリーダーが早速来た様子。

とりあえず挨拶をする事となった。


「仕事が速いわね、エルネスト」


「まあな、仕事は速い方がいいってもんよ」


「とりあえずそっちの三人がブリーダー、そこの10頭の大型犬が番犬ね」


ブリーダーは全部で三人、それぞれセティ、チェリー、デイジーの三人だ。


まとめ役としてセティ、そこに新人ブリーダーのチェリーとデイジーが来てくれた。


「えっと、今ここで領主代行をしているオルライトよ」


「はい、こちらで番犬の飼育とそれを使った警備との事ですよね」


「ええ、それでそっちは上手くやっていけたりするものかしら」


「雌犬も連れてきているので繁殖も出来るとは思いますよ、それと彼女達は新人なんです」


「新人を連れてくる辺り、エルネストは割と人を見ているのかしら」


そんな新人ブリーダーでもあるチェリーとデイジー。

ちなみに今回連れてきた三人はブリーダーであると同時にトレーナーでもある。


トレーナーとしても新人ではあるが、セティが現場で育成してくれるという。


「えっと、あなたがチェリーでいいのかしら」


「はい、新人ブリーダーでありトレーナーでもあります、未熟者ではありますが」


「そっちがデイジーね」


「は、はい、同じく新人ブリーダーでトレーナーです、よろしくお願いします」


「それにしてもトレーナーも同時にこなすなんて凄いのね」


エルネスト曰く予算内で見積もった結果がこれらしい。

ブリーダーとトレーナーを別々で頼むよりも予算が浮いたという。


兼任ではある分、個人への成果報酬は割高だが別々で雇うより安く済んだという。


「それにしても新人とはいえ、今までも勉強はしていたのよね」


「はい、お互い平民出身の身ではありますが、セティさんにしっかり叩き込まれてます」


「平民出身なのね、それなのに凄いわね」


「貴族に売るための犬の飼育なんて緊張しますけど、ここならいろいろ出来そうです」


「とりあえず仕事については簡単に説明するわね」


村における仕事は主に村の警備になる。

番犬がいれば怪しい人が来たときなどは臭いを感じ取るだろう。


あとはしっかりと吠えてくれるというのも大切なポイントである。


「と大体こんな感じね」


「分かりました、今は10頭ですが、繁殖させる分には構いませんよね」


「ええ、問題ないわ、そもそも増えてくれた方が警備としても役に立つもの」


「ではまずは村の方を見て回ります、その上で自警団と相談して警備の配置などを決めますね」


「分かったわ、ならエルネストに案内は任せるわね」


ブリーダーと番犬達にまずは村の事を覚えてもらう事に。

ちなみに飼育に使う土地はすでに確保済みであり、犬達の住処も完成している。


番犬の計画を立ち上げた時点で作らせたが、やっと使う事になりそうだ。


「とりあえずは落ち着いたかしらね」


「なんだい、仕事でもしてるのかい?領主様」


「あら、シルヴィラ、あなたこそ仕事はいいの」


「さっき海から戻ってきたところだよ、ここの近海は美味しい魚が多くていいね」


「海の方も順調みたいなら何よりね」


そんなシルヴィラも元貴族の女性である。

とはいえ親に売られたという過去がある辺り、穏やかではないのだろう。


貴族の娘が女海賊となり、海の女傑にまでなる辺り人生は分からないものである。


「そういえばシルヴィラは犬とか飼ってたりしたの」


「あまり覚えてないねぇ、ただ貴族の家は基本的に番犬を飼ってるもんだよ」


「貴族の家はそれだけ目をつけられやすいって事なのね」


「まあ私達からすれば犬よりシャチやクジラがシンボルみたいなとこはあるけどね」


「海の上だと犬を飼うというわけにもいかないものなのね」


とりあえずブリーダーの人達には村の事を覚えてもらう事から始める。

犬の名前もあとで決める事になるがそれはまたあとで。


番犬にも期待がかかるところである。


「さて、お昼でも食べに行くけど一緒に来る?」


「いいねぇ、なら甘えておくとするよ」


「それじゃ行きましょうか」


そんなブリーダー三人と番犬10頭が村にやってきた。

村の事を覚えてもらい、その上で繁殖もしていく事となる。


最初は10頭だがそのうち数は増えるかもしれない。


村の規模はまだ大きくなる予定なので、警備の強化はまだ足りないのかもしれない。

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