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美しい音色

最近はすっかり冬の寒さが身に染みる季節となった。

とはいえ村の様子を見るために外に出る必要があるのもまた事実。

毛皮のコートを羽織って村の様子を見に行くのは冬のお約束だ。

そんな中エルフ達のところから何やら聞こえてきた。


「いい音色ね」


「あ、オルライト様、ええ、少し時間が空いたので」


「それでフルートを吹いていたという事なのね」


エルフのリーダーであるバーベナがフルートを吹いていた様子。


そこにオルライトが聞こえたからやってきたという事らしい。


「それに凄く綺麗な音色だったわね」


「ええ、エルフは音楽にも造詣が深いんですよ」


「へぇ、それなら納得ね」


「ただエルフは笛以外の楽器はあまり詳しくなくて、ここで他の楽器にも触れていて」


「そうなの?それって音の性質的な問題なのかしら」


エルフは笛の音を好むようで笛へのこだわりは強いという。

その一方でドワーフなんかは打楽器を好むようでドラムなどを演奏出来るとか。


他では海賊達はあれで管楽器が得意らしく、トランペットなどが吹けるという。


「でも種族によって得意な楽器があるものなのね」


「好む音というのが種族によってあったりするんだと思いますよ」


「なるほど、そういう理由だったりするのね」


「あと音楽というのは精霊と交信するのに用いられたりしますね」


「精霊?音楽ってそんな事も出来るのね」


バーベナ曰く音楽は精霊との交信にも用いられたりするとか。

また精霊によって好む音も異なり、エルフは風や木の精霊と相性がいいという。


こうしたところでも種族による得意な分野があったりするものなのだ。


「でも精霊って本当にいるのね、人間はあまり馴染みがないのかしら」


「そうですね、精霊はエルフにとっての神のような存在ですから信仰の話かと」


「ふーん、つまり人間が教会で祈るようにエルフにとっての神様は精霊なのね」


「そんな感じですね、実際エルフにとって打楽器の音は好ましくないんですよ」


「好みの音があるってそういう事なのね」


種族によって得意な楽器があるように、同じく好まない音もあるという。

エルフは打楽器の音が苦手なのだと。


その一方で人間はトランペットやラッパなどの管楽器が得意な傾向にあるらしい。


「音楽にそんな話があったなんて意外だったわね」


「ダークエルフはバイオリンなどの弦楽器が得意ですしね」


「へぇ、音楽にも種族の個性みたいなものがあるのね」


「あとこの村にはいませんが、人魚族なんかはハープが得意らしいですよ」


「人魚族なんてものまでいるのね、種族の話も興味深いけど」


バーベナ曰く海に暮らす人魚族はハープなどの琴系の弦楽器が得意なのだとか。

そうした音楽や楽器との相性は種族の生活環境や信仰する神が影響しているのか。


そんな中でも人間は割と特殊で、どの楽器も一通り使えるらしい。


「私も貴族の嗜みとしてフルートやピアノはやるけど、上手いというほどでもないわね」


「人間は種族としては珍しくどの楽器も平均的に扱えるんですよね」


「とはいえ他の種族みたいにその楽器のプロフェッショナルとはいかないものなのかしら」


「たぶんいかないと思います、楽器の話だと鳥人は木琴などの打楽器が得意ですよ」


「鳥人なんて異種族もいるのね、私の知らない異種族ってまだいるのかしら」


バーベナが言うには異種族はまだまだいるとの事。

人魚や鳥人、他にも竜人やさらには海底人や空人という種族なんかもいるという。


一度会ってみたいと思ったが、そう簡単にはいかないのだろう。


「異種族ってやっぱり住んでる領地があったりするの?」


「ありますね、海底人や人魚は海の中に国があると聞きますが」


「海の中に国があるってにわかには信じられないわね」


「空人や鳥人は天空にある島のノルゼンゼーシュトラーセに国を構えているとか」


「はぁ~、異種族の話ってまだまだ知らない事ばかりだわ」


流石に空の上や海の底に行くというのは難しいだろう。

行く方法があるというのなら行く気でいるのはオルライトらしさではある。


しかし流石にそんな手段は無茶でも言わないと無理な話である。


「音楽の話は興味深かったわ、ありがとうね」


「いえ、オルライト様も寒いですから無理はなさらないでくださいね」


「ええ、それじゃ仕事に戻るわね」


異種族の話はまだまだ知らない事がある。

天空の島や海底にある国など、はじめて聞く話だ。


そうした種族は地上との交流があったりしないのか。


なんとかしてコンタクトを取れないか考え始めたようである。

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