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武人と自警団

先日の海賊の報告から村の巡回を強化したオルライト。

その一方でやはりこのままでは村の警備にも限界が来る事も感じている。

それもありバルカから聞いている聖宮騎士団との交渉に近く向かう事を決める。

今はガウルに村の人達を鍛えてもらっているが、どうしても限界は来るものだ。


「あらガウル、今日は稽古はお休みなの?」


「これは領主様、ああ、きちんと休ませないと強くならないからな」


「なるほど、休むのも立派な鍛錬という事ね」


ガウル曰くただ厳しい訓練をしているだけでは強くはなれないという。


きちんと休み、きちんと食べる、それも強くなる秘訣なのだと。


「でもガウルには村の自警団を鍛え上げてもらっていて助かってるわ」


「おう、とはいえそろそろ教える事もなくなってきてるんだけどな」


「そうなの?大体は教えてしまったという事なのかしら」


「ああ、もっと強くするなら俺の教えだけじゃなく別の教えも組み込むべきだな」


「なるほど、だとしたらやっぱり聖宮騎士団がいいのかしら」


ガウルも聖宮騎士団には太鼓判を押している。

それだけ聖宮騎士団は強い集団なのだという。


なので彼らの力を借りられれば村の守りはさらに強固に出来るだろうとの事だ。


「でもガウルの教え方は騎士団のそれとはまた違うのよね」


「そりゃそうだ、俺は騎士じゃなくてハイランダーの武人だしな」


「騎士団みたいに統率を教えるのは苦手という事なのかしら」


「ああ、基本的にワンマンアーミーだからな」


「なるほど、集団で戦った経験は思ったよりも少ないという事なのね」


ガウルは基本的にワンマンアーミーな戦いを得意とする。

それもあり技術は教えられるが、統率を教えるのは苦手だという。


その辺は騎士団などの統率を重んじる組織の人を頼るべきだとも。


「なんにせよ村の守りをもっと強化するには別の人達を頼らなきゃいけなさそうね」


「それがいいと思うぜ、俺も教えられる事は大体は教えちまったしな」


「海賊の報告も聞いてるし、それこそゲリラ戦にも対応しなきゃならないしね」


「海賊か、俺も話は聞いてるぜ、あいつらこの近海にも出るようになったんだな」


「ガウルは海賊の事もある程度は知ってるのね」


ガウル曰く過去に仕事で海賊とやりあった事もあるのだという。

海賊はこの辺りでは貴重な武器でもある銃を持っている事も多いとか。


どこから手に入れてくるのかは分からないものの、海賊は銃を使う者達が多いとか。


「海賊って実際に強かったの?」


「強かったな、剣による近接戦闘も強いが、それよりも銃の威力がやばい」


「銃って確か西の国で生産されてる機械式の武器の事よね」


「ああ、どこから手に入れてきたのかは分からないけどな」


「そんなものまで持っている辺り、海賊もそれなりに潤沢な資金があるのかしら」


ガウルが言うように海賊は剣よりも銃が怖い相手なのだという。

それもありもし対峙する事があるのなら強力な防具が必要になる。


銃弾を受け止められるぐらいの装甲が必要になるのだと。


「海賊がそんな危険な武器を持っているなんて想定外だったわね」


「もちろん全ての海賊が持ってるわけでもねぇさ、一部の奴らだけだな」


「今回近海で確認された海賊はその辺はどうなのかしらね」


「この近海まで来られるって事はそれなりに出来る奴らだと思っとくべきだな」


「ええ、肝に銘じておくわ」


ガウル曰くこの近海まで来られるという事はそれなりに優れた海賊らしい。

本来海賊というのは略奪などを働く事が多い存在だ。


(おか)に上がってくるという事はそれなりに奪うものがあるからでもある。


「とりあえず海賊への対策もしておく必要がありそうね」


「念のための防具が最優先だな、あとは数で押し切れるといいが」


「村が略奪に遭ったりしたらこっちとしても困るしね」


「ま、(おか)に上がってくるとしたらきちんと計算して上がってくるだろうさ」


「無謀な事はしないって事ね」


オルライトもその辺の対策はしておく事にする。

海賊が銃を持っていないという確証もないからだ。


相手もそこまで馬鹿ではないだろうという事が前提だからだ。


「とりあえずいろいろ情報ありがとうね」


「ああ、自警団をもっと鍛えるなら聖宮騎士団でも頼ってみるといい」


「ええ、とりあえず文を飛ばしてみるわね」


まずは村の人達をさらに鍛え上げる事が当面の目標だ。

海賊の事も警戒しつつ様子を見ていく事に。


ガウルの情報も元に海への警戒を高めていく。


そして聖宮騎士団とのコンタクトも取ってみる事となる。

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