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機械類を仕入れろ

西の国にあるベルクムント領にやってきたオルライト。

そこでベル達が使う研究機材や、他の機械類を仕入れる交渉に臨む。

マテリアルハンドの拠点は会社の中に工場がある建物になっている。

現場も見られて一石二鳥である。


「ここね、さて、気合いを入れなきゃ」


「さてっと、では行くとしますか」


「失礼します」


そのまま応接室に入っていく。


そこにはどこかで見た顔がいた。


「あなた、飛空艇で一緒になった…」


「おや、どこかで見た顔だと思えば交渉に来る東の国の貴族とはあなたでしたか」


「ええ、それでなんだけど」


「話はすでに伺っていますよ、私達の作る機械類を仕入れたいという事なのでしょう」


「ええ、そうよ」


そこにいたのは飛空艇で一緒になった男性だった。

どうやら彼はマテリアルハンドの社長だった様子。


とりあえずそのまま交渉に臨む事に。


「出せる金額はこれぐらいを見積もって来たんだけど、足りるかしら」


「ふむ、これはなかなか分かっている金額ですね」


「それに加えて人を貸して欲しいの、村でいろいろ産業を作る力が欲しいのよ」


「なるほど、それも込みでこの金額という事なんですね」


「ええ、安かったかしら」


オルライトの提示した金額は過去の交渉と同じように相場よりも高い金額である。

その金額に社長はなかなかに面白そうな顔をする。


オルライトは技術に対してしっかりと敬意を示すからこそ出せる金額でもある。


「これで駄目ならまだ積めるけど、どうかしら」


「ははっ、いいですね、ではこの金額で引き受けさせていただきますよ」


「あら、それは嬉しいわ」


「あなたは少なくとも技術を安く買い叩く事はしない人だ、それだけで充分ですよ」


「当然でしょ、人を働かせるなら充分な報酬を出すものよ」


その姿勢に感服したのか二つ返事で契約にサインをしてもらった。

人は何人ぐらい貸してもらえるのか。


そこについても交渉する事に。


「それで何人ぐらい貸してもらえるかしら」


「そうですね、現場の指揮を執る人と技術者を合わせて30人程度でどうでしょう」


「30人ね、ならそれでお願いするわ」


「ええ、総指揮の人以外にも技術者もある程度の指揮は執れますからね」


「そういう事なら頼もしい限りね」


人はオルライトが村に帰還してから数日後には到着出来るだろうとのこと。

持っていくものなどが多いのでその準備も必要になるからだ。


なので到着には数日かかるとの事のようだ。


「東の国に行くまでだと時間はかかるから仕方ないのかしらね」


「機材の輸送などもありますからね」


「それもそうね、あと部品とかは調達出来るのかしら」


「その辺はドワーフなどに頼めばなんとかなるかと思いますよ」


「なるほど、細工とかそれに近いものがあるからなのね」


機械に使う部品などはドワーフやダークエルフに頼めばなんとかなるとのこと。

その辺の問題は特に心配はなさそうで一安心だ。


あとは機械を作るための人の教育もする事となる。


「それにしてもドワーフやダークエルフにも部品は作れるものなのね」


「技術的な親和性などはその辺が一番近いですからね」


「そんなものなのね、なんか意外な気がするわ」


「そうだ、よければ工場を少し見ていきますか?」


「いいの?なら見せてもらうわ」


工場の見学をさせてくれるとのことで、それを見せてもらう事にした。

組み立てや部品の製作、人の流れなどを見せてもらう事になる。


そうしたものを見学しておくのもいい経験になるだろう。


「へぇ、みんな結構テキパキ動いているのね」


「ええ、まあこの手のものは自動化もされていますが人力でないと駄目なものもあるので」


「それでも自動化してる時点で東の国との違いを感じるわね」


「ただ全てを自動化する事は無理なんですよ、人の手でなくては駄目な作業もあるので」


「ふーん、その辺は興味深いものね」


その流れで工場を一通り見せてもらう。

見学が終わってからは簡単な説明なども聞いておく。


それが終わったところで改めて交渉成立となる。


「それじゃ私は明日には東の国に戻るわね」


「分かりました、なるべく早く到着させますが5日から一週間でそちらに着きます」


「分かったわ、その準備なんかも出来るだけ済ませておくから」


到着は出来るだけ早くするが大体5日から一週間程度らしい。

オルライトが村に帰るのは明日の早朝便になる。


そこから空港に降り立ち馬車で村へと帰る。


あとは到着を待ちそこからは設備の稼働を待つ事となる。

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