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品種改良への挑戦

すっかり春の陽気になり眠気も襲ってくる季節。

そんな中で農作物や食肉用の家畜の飼育では新たな試みも始める事に。

産業となるものを育てつつ挑戦もしていく事になる。

上手くいく保証はないがそれでも挑戦はするものなのだ。


「実際に出来そうかしら」


「一発成功はまず無理だと思います、ただ挑戦はしますが」


「出来そうなものは一通り見せてもらえるかしら」


とりあえず品種改良が出来そうで試してみるものも見せてもらう。


品種という概念はこの世界にはなく、冬夕の話を試してみようとなったのだ。


「実際品種とかよく分からないけど、上手くいくものなのかしら」


「そこはなんとも、ただ交配種というものはあるのでそれと同じかと思いますよ」


「ふーん、つまり品種改良ってその交配種の事でいいのかしら」


「だと思います、ただ品種、つまり名前のついたものがないのがなんとも」


「そういえば品種ってその作物や肉に名前を付けるものって言ってたわね」


品種改良はそれによって生まれた新種に名前をつけるもの。

この世界ではそうした考えはないのである。


品種に名前をつける、どんな名前にすればいいのか。


「でも交配種なんてあったのね」


「エルフもいろいろやってるんですよ」


「エルフってもっと保守的な種族だと思ってたわ」


「エルフは長命である以上病気や怪我をとにかく恐れるんですよ」


「寿命は長くても病気や怪我で意外とあっさり死ぬみたいな事があるのね」


エルフは食などに関してもかなり保守的な種族でもある。

それは寿命がどんなに長くても外的要因であっさり死んでしまうからだ。


交配種が生まれたのはここ100年前ぐらい、エルフの感覚ではつい最近なのだ。


「交配種をよくやろうと思ったわね」


「我々は元々異世界人ですから、現地に残っていた文献などもあったんですよ」


「それで交配種を実際にやって成功したって事なのね」


「はい、まあ安定させるのに5年は使いましたが」


「エルフにとっての5年ってあっという間よね」


とはいえ知識自体はあるようである。

品種改良とは交配させて生み出す事が多いもの。


オルライトが現地にいるうちに一つでも成功するといいが。


「それにしてもエルフって保守的だとばかり思ってたわ」


「若いエルフはそうでもないですよ、まあ若くても100歳200歳ですが」


「その年齢だととっくに私は死んでるわね」


「なんにせよ品種改良は恐らく出来ると思います、時間はいただきますが」


「そうね、なら頼むわ」


品種改良はやるだけやってみるという。

交配種はあるものの種類は多くない。


今ある作物でいろいろやってみる事になる。


「あら、いい匂いね」


「あら、オルライト様、よければ食べていくかい」


「これはなんなの?」


「エルフの人に分けてもらったお米で作ったおはぎってやつだよ」


「お餅、そういえばフユから作り方を聞いてたわね」


どうやらおはぎを作っていたようである。

米はエルフが育てている作物にあるので、そこから分けてもらったようだ。


畑や田んぼもこれからもっと大きくしていかねばならない。


「ん、美味しいわね、これってあんこで食べるものなの?」


「ああ、お米を整形してあんこで包んで食べるんだってさ」


「おはぎ、不思議なお菓子だわ」


「もち米っていうのがあればお餅っていうのも作れるらしいけど」


「お餅ねぇ、それ用のお米が必要って事になるのかしら」


もち米があればお餅が作れる。

だがこの世界にもち米はないので、少々難しいか。


そうしたものも作れたりすればいいのだがとは思ってしまう。


「とりあえず美味しかったわ」


「そりゃどうもね、でも豆を甘く煮るなんて意外な食べ方だったね」


「そうね、砂糖は結構高いものだけど、ここなら問題なく使わせられるわ」


「その辺は感謝してますよ、この村がもっと大きくなるといいですね」


「そうね、それが私の仕事だもの」


美味しいものを食べると力が湧いてくる。

二年目の始まりはもうすぐそこだ。


二年目からが全ての本番である。


「オルライト様、移住を希望する住民が500人ほど申請を出してきていますが」


「500人ね、少し時間はかかるけど許可は出すからそう伝えておいて」


「かしこまりました」


新たな移住を希望する申請が来ていた様子。

そうしたところはキスカに任せて自分は責任を持って決定を下すのみ。


二年目の始まりはもうすぐ目の前に迫る。


村のさらなる発展、村から街になるぐらいには発展させていく事となる。

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