春の始まり
春の始まりも本格的になり暖かくなり始めた。
それにより二年目が始まるのもすぐそこまで来ている。
その一方で季節の変わり目になった事で体調に変化が出ている様子。
どんな変化が出ているのかというと。
「ふぁ…あぁ、眠いわ、しっかり寝たつもりなんだけど」
「こっちの世界でも季節の変わり目とかはそういう体調の変化が起こるのか」
「フユの世界でもそういう眠くなるとかがあるの?」
どうやら季節の変わり目になった事で眠気に襲われているようだ。
とはいえこっちの季節は春になっていく感じなので、春の眠気という感じか。
「眠くて仕事もなかなか手につかないのよ、どうしたものなのかしら」
「最近雨が降ったりとかしてないか?」
「ええ、最近は雨が多くて、あと雲がよく出ているわね」
「人間日光を浴びないと体が目覚めないらしいぜ」
「つまり雨が多いと眠くなるって事なの?」
こっちの世界でも気圧の変化などで体調が落ちるという事はあるようだ。
最近は春の雨が多いようで、それにより体が目覚めていないという事なのか。
オルライトは意外とそうした気圧の変化に弱いのかもしれない。
「目を覚まそうと紅茶とかも飲んでるんだけど、あまり効果はないみたいなのよね」
「こういうのは気象の言葉で言うと気圧が下がると人間体調が崩れるらしいな」
「気圧が下がる?」
「要するに雨が降ったりすると気圧が下がって倦怠感に襲われるみたいな話だな」
「ふーん、雨が降るとそういう変化が起こるのね」
雨などの天気が続く事もそうだが季節の変わり目や月の引力など理由は様々ある。
ストレスなども関係しているので、原因は様々だ。
オルライトはそうした変化の影響をモロに受けたという事のようである。
「この眠気のせいで仕事が進まないのよ、どうしたものかしら」
「とりあえず寝るしかないんじゃねぇの?」
「それだと仕事が溜まっちゃうでしょ」
「真面目なんだな」
「ただ夜になると眠気はある程度落ち着くのよね、なんでなのかしら」
オルライトの眠気は昼間に特に強く襲ってくるという。
昼寝などもしているが、眠気が解消される様子はないようだ。
ここ数日その強い眠気は続いているので、恐らく春の暖かさによる眠気なのだろう。
「フユもそういう経験があったりするの?」
「アタシの世界は今は秋になるとこだからな、同じく季節の変わり目ってやつだ」
「つまりフユも眠くなってると」
「まあな、眠くなると本当に何かとあるから困るんだが」
「季節の変わり目って辛いものね」
季節の変わり目は体調を崩しやすい時期でもある。
また雨が多いと日光を浴びる時間が減る事も当然関係してくる。
人間陽光を浴びないと体が目覚めないという厄介な構造になっているのだから。
「つまりは日光を浴びなさいっていう事でいいのかしら」
「大体はそれな、まあ基本的に低気圧ってのは雨の日とかに来るもんだし」
「分かりやすく言うと雨の日は体調が崩れるって事なのね」
「季節にもよるけど、月の引力とかストレスとかも関係してるとは言われるな」
「眠くなるって理由は様々なのね」
冬夕の季節は秋になろうとしている季節の変わり目。
こっちの世界は春になろうとしている季節の変わり目。
眠くなるのもそれなりに必然という事なのかもしれない。
「なんとか眠気を飛ばせないものなのかしら」
「こればかりは自然現象だからなぁ、晴れた日に外に出るぐらいしかないだろ」
「日光を浴びるしかないっていう事なのね、なんか億劫だわ」
「自然は人間になんとか出来る話でもねぇからな、仕方ねぇよ」
「人間の体ってこんなに変化に弱いものなのね」
変化に弱いというのもあるが、体が間違った認識をしてしまったりもする。
日光を浴びなければ体が目覚めない、そのように体が認識してしまうのだ。
人体というのはこれでとても繊細なのだから。
「とりあえず眠気の理由が分かっただけでもいいとするわ」
「仕事は休んで寝るってのもいいんじゃねぇの」
「そんな簡単にはいかないものなのよ、どうしたものかしらねぇ」
眠気の理由が大まかには分かっただけでもよしとする。
それでも眠気を飛ばす事は出来ないので、付き合っていくしかない。
早く晴れてくれと願うばかりのオルライトなのであった。
同時に冬夕も季節の変わり目で眠いのだから。




