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湿地を乾かせ

冬夕がこっちに来るようになってからしばらく。

とはいえ毎日来るという事もなく、来ない日も当然ある。

そんな中ダークエルフから以前頼まれていたものが完成したと報告される。

これにより土地を拡大する事が出来るようだ。


「お待たせ」


「お待ちしていました、こちらが完成したものになります」


「これが…早速試してもらっていい」


完成していたのは大きな照明灯のようなもの。


それを使って湿地を干上がらせると言うが。


「凄い光…でも不思議と暑くないわね」


「終わりましたよ」


「凄い…本当に湿地が完全に干上がっているわ」


「では仕事は完遂したので、私は戻ります、あとは土地を調べておいてください」


「本当にすっかり乾いてしまったわね、とりあえず土地の調査を入れて完了かしら」


湿地はその光と熱により完全に乾いてしまった。

それなのに川などは干上がらずにそのまま流れ続けている。


ダークエルフの魔法の道具の凄さを改めて感じさせられる。


「こんな感じになったんだけど、調査の方を頼んでもいいかしら」


「本当に湿地が乾燥してしまっていますね、大したものです」


「それでなんだけど」


「ええ、2~3日あれば調査は終わると思います」


「分かったわ、その時は報告として上げてきてね」


土地の調査に必要なのは2~3日。

その上で報告書を上げてもらうようにと伝える。


他には住居なども多くは完成し、移住希望者達も村に入れても問題ないと判断する。


「キスカ、以前言ってた移住を希望していた人達に許可が出たと返答を送ってもらえる」


「その様子だと住居や土地の確保は出来たと見てよろしいですね」


「ええ、流石に一つの家に一人で住む人しかいないわけでもないでしょう」


「はい、家族での移住希望などもあるので完成した住居の数と合わせて充分かと」


「それじゃその人達に入村許可を出してね、私はまた別の事を考えに行くから」


以前から留めていた移住を希望する人達。

住居の完成と土地の拡大により人を受け入れる準備は整った。


とはいえ約束の条件である10000人にはまだ村を大きくしなくてはならない。


「マグル、少しいいかしら」


「おう、どうした」


「南の湿地が近いうちに使えるようになると思うから、また新しく頼む事になるわ」


「ほう?つまりまた家や施設を建ててくれってか、最近は仕事も少なかったし任せとけ」


「頼りになるわね、調査が終わったら改めて仕事を頼むからよろしく頼むわね」


南の乾いた湿地の調査が終わり次第その土地にも建物を新たに建造していく。

とはいえ住居や武具屋、道具屋に服飾店、薬屋など必要なものは多い。


それに加え作物を育てる畑や林、畜産のための施設なども増やす必要がある。


「ベル!いるかしら!」


「なんだい、頼まれてた建材ならまだ研究段階で完成してないよ」


「そうじゃないわよ、えーっと、腐らない鉄骨って作れる?」


「また君はそうやって無茶な難題を…でも腐らない鉄骨か、少し話を聞こうかな」


「あら、話が早くて助かるわ」


オルライトが言い出したのは腐らない鉄骨、いわば防腐処理が施された鉄骨だ。

それを完成させれば村の発展に使えるのではないかという事。


ちなみに家の建材に使うわけではないようで。


「というわけなんだけど」


「なるほどねぇ、まあ構わないよ、今の建材の研究の応用で出来ると思うしね」


「ならお願いしてもいいかしら」


「もちろんさ、建材は石材鋼材木材の三種類を研究しているし、冬頃には報告出来るかな」


「分かったわ、腐らない鉄骨についてはそっちが片付いてからでもいいから、任せるわね」


建材は三種類で研究しているというベル。

自然災害への対策でもあるので、とにかく頑丈であるという事が前提だ。


防腐処理が施された鉄骨はそれからになる。


「失礼、少しいいかしら」


「はい、なんでしょう」


「畑とかの土の改良って出来るかしら」


「土の改良ですか?確かに土がよくなれば作物にもいい影響が出るとは思いますが」


「なら土の改良を頼んでいい?もちろん時間はそれなりにかかってもいいわ」


エルフに頼んだのは畑などに使う土の改良。

それにより作物の生育をよくする事が狙いだ。


もちろん時間は無限でこそないが、ある程度の長さは使えるのだ。


「出来る?」


「そうですね、オルライト様がそう言うからには根拠がありそうですし、やってみます」


「なら頼むわ、確かベルが言ってた腐葉土が出来るとなおいいんだけど」


「腐葉土ですか、なら研究員から数名手伝ってもらって研究をしてみるとします」


「ええ、頼むわね」


畑などの土の改良により植物の生育を改善する。

防腐処理がされた鉄骨は村の開拓に使う。


開発中の建材は移住希望の住民にある程度応えるという理由もある。


「オルライト様、先ほど移住希望者が500名ほどリストで届きました」


「500人、分かったわ、報告は必ずするから少し待つように返して」


「かしこまりました」


移住希望者は少しずつ増えて移住が完了及び確定したのが1500人。

さらに新しく500人の移住がほぼ確定した、それにより全部で2000人増えた事になる。


初期の村人の人数は1500人なので、職人なども含めそれにプラスされた数となる。


期限は四年間、本番は二年目からと見据え一年目の残りは安定を優先する事になる。

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